2022-01-01から1年間の記事一覧

綿雪

『雨の後』大きな風の音が子供たちを怖がらせた長い夜の過ぎた後──今日も雨が降ったりやんだりで落ち着かないお天気ではあったけれど、お庭の水たまりも次第に消えて──どうやらいつもの日常が戻ってきた気がします。お出かけや買い出しはまだできないけれど…

『すべての』最近の非常食はあなどれない。携帯性はもちろん食べやすさ──何よりもその味で私たちを満足させる。非常食が必要になる心細い状況で、食事に喜びを得るということがどれだけ支えになるか、想像できる。もう普段から食べていてもいいのではと思う…

『準備中』今日はだいぶ雨が降ったわね。まだ台風は近づいていないからこれからなんだけど──こんな時、私くらいの年の子が不安になったりわがままを言ったりすると小さい子も怖がるから、しっかりしないといけないの。時間をかけて備えをする大人の人たちや…

夕凪

『台風だ!』大きな台風が近づいている──という。夕凪の街にも風を吹かせ、雨を呼び、早めの防災準備でおうちの中はあわただしい。これじゃあお外にも遊びに行けないし、連休も何もできないよ!こんな台風、夕凪のマホウがもっとしっかりしていればどこか壊…

青空

『ねてた!』あっ!よくあそんでよくおどっていたらそら、ねむくなったから──そうしたらもうこんなじかん。ゆうがただ!おうちにもどるじかんだ!てをつないで──うたをうたって──もう、おそとであそぶじかんはないよ。うわーん!うっわーん!もっとはしりた…

立夏

『はりきっちゃお』リッカとあそんでほしい子、あつまれ!ヒカルお姉ちゃんは今日も子供たちといっぱい遊んでおつかれ。だったら次は体力に自信のあるリッカがお仕事を引き受けるしかない!明るいこととがんじょうなことしか取り柄がない子が──ついに、ごは…

真璃

『うつくしいわ』マリーはまだ小さいから審美眼もたいしたことないけれど、わかることだってあるわ。人の心に忘れられないものを残してくれる喜びや愛おしさ、心震えるすべてが芸術だというのなら──この秋──みんなを思って春風お姉ちゃまが一生懸命に作るお…

ヒカル

『ヒカルの秋』ふわああ──今日はずいぶん体を動かしたな。ちびすけたちも満足してくれたらいいけど。9月も半ば。まだ暑い日は続くけど、よく見れば──だんだんと家族それぞれ、いろんな秋を迎えようとしている頃。走り回ることしか知らなくて一年中まるで変…

虹子

『センチメンタル』どうしよう!?なつがおわりにじこがかさねぎをするころ──なんだかさみしいの。みんながおうちにいつもいたなつやすみがとうとうおわったから?いしのしたをひっくりかえしてももう、おおきいむしはあまりでてこないから?はるかおねえち…

春風

『秋の予感』夕暮れがやって来るとふいに──とても昼間のうちは想像もできないような冷たい風が吹き始める。私たち家族の住む街にも秋が来て、こんな風が吹く日をよく知るようになるのだと思います。あのぎらぎらした日がなんだか寂しく、切なく感じて──でも…

氷柱

『運命のうさぎガール』べつに!さくらの腕立て伏せができて一番喜んでいるように見えるのが私だなんて──ただのうわさ話で本当のことじゃないと思うから!勘違いしないでよね!それはまあ、小さな家族の成長を喜ぶのは当たり前だし──大はしゃぎしているよう…

観月

『さくらはつよい子じゃ』今日もさくらは一回も腕立て伏せをできずにぺったん腹ばいになっていたが、すぐ立ち直りめげずにまた挑戦するところが大事じゃ!家族みんなも見守っておる。いきなりできるようにならなくても──一緒に遊んではげまして、やがて一回…

さくら

『ねんしょう』おさらをはこべ!ちっちゃいさくら!さくらはねんしょうさん。せたけもてのひらもいぶくろもなにもかもちいさい。このこは──ちびすけかな?さくらかな?どっちだろうな?──くすん。さくら、ぶきっちょなの。おさらをはこぶおてつだいをしたか…

吹雪

『電気力学』現代社会で誰もが欲しがると言ってもいい有用な技能として家事の能力があります。掃除の途中の部屋の中、散らばったものを魔法のようにてきぱきと片付けていく手際は──簡単に身につくものではなく、希少でありながらあらゆる場面で役に立つ──人…

小雨

『どこからどこへ』今日は暑い日になりましたね。雨が続いて肌寒い毎日に、立夏ちゃんは悲しんで──まだ夏を遊び足りないのにすっかり秋のようだと嘆いていました。また元気そうな顔を見られてよかったですね。特に夏のうちにやりたいこともそんなにない小雨…

海晴

『台風上陸』夜も遅くなって、風の音は少し収まってきたようね。私たちの住む町についにやってきた台風も、この時間なら通り過ぎたかしら。もちろん、大雨の後で地盤が緩んでいたりするからすぐに油断できないのは確かだけれど──電車の運行や交通機関への影…

綿雪

『私の一日』今日は雨でした。みんな、外で遊ぶのを今日も楽しみにしていたのにね──残念ですね。ユキも体の調子が良ければ散歩くらいはできるのに。できないくらい暑い時もあるけど──できるかもしれないの。朝のうちは、まだくもり空でむしむし暑くてみんな…

星花

『暑い夏』今日も暑い日でしたね!本当はもっと気を付けて対策しないといけないのに星花は──今日も夕凪ちゃんと追いかけっこを続け、汗をかいても何にも気にせず夢中になって過ごしました。ああ──こんな星花を見た小さな子たちがあれでいいんだとまちがって…

青空

『おぼん』おぼんだよ。おぼんがもうすぐやってくるよーっ!そら、おぼんってよくしらない!でも、おねえちゃんみんなしたくするの。おてつだいしなくっちゃ!おぼんは──なすときゅうりのうまにのりやってくるごせんぞさまをおむかえするよ。わあーい!おむ…

小雨

『私のお人形』小さい時から一緒にいる小雨の大事な友達──うれしい時も、泣きそうな時もいつも小雨のそばに優しいお人形がいました。もう六年生にもなってずっとお人形に助けてもらうばかりではいけないけれど──今も小雨のお部屋の大事なものをしまう箱の中…

立夏

『怪談』こ、こわいっ!もぐもぐぱくぱく。今日もおうちでは怖い話が大流行。だから、一人でいるのが苦手になって自然と人が多いところへみんなが集まるの。そういうところって大きいテーブルがあったりしてだいたい、誰かがおやつや飲み物を運んできてたり…

春風

『懊悩』今の小学生の子供たちの間で語られてる噂話のその中身も──私たちが同じくらい小さかった頃とあまり変わらない。今思えば、嘘か本当かわからない話もまるで疑わないまま怖がっていたものだけど、この年になって──落ち着いて聞いてみると──ぜーんぜん…

さくら

『なつのよる』ぐすぐすぐっすん──さくらがないてしまうよ。あついひにすずしくなる──こわいおはなしをみんなでしていたからなの。とてもおそろしい──こわいおはなし。なんだか、おはなしをきいただけでそこにもここにもあそこにもおばけがいるようなきがし…

『うわさによれば』聞いた話によると、どうも観月ちゃんがこのごろどこかに雲隠れして姿を現さなかったらしい!そうだったの?ホタもそれを聞いていたら観月ちゃんの好きな美味しいものでつり出してどこにも行かせなかったのに!あれ、でもごはんの時やおや…

真璃

『見つけ出せ!』たまに見かける観月の話によれば、この夏休みを利用して秘密の修業場所で訓練しているそうよ。きっと将来は立派な妖怪ハンター? になって、悪いやつらをばったばったとなぎ倒し、かっこよく仕事をこなすできる女になるに違いないわね。でも…

あさひ

『むにゃ』むううーんむにゃ?あ!ああーっ!あっば、みづき!あーたんばにゃーにゃ、うっちゅー!おーば──(もうたべられないよー あれ? ここはどこだ? ああ、みづきがあそびにきたんだね。 え? あさひがおおきくなったら なにになるか── うらないをして…

綿雪

『占いの出番』むむっ!見えます!いま、おやつの時間に呼ぼうとしている観月ちゃんは──この家のどこかにいる!まちがいない!ユキは少しだけ占いを覚えたの。あんまり当たらないし、恋のことしか占えない──だから、こんなふうに人を探す時にはみんなが喜ぶ…

観月

『失せ物判じ物』うーむ──不思議なこともあったものじゃ。なぜか、このごろ観月の占い屋さんに頼みごとをする人が来ない。人に喜ばれる贈り物や晩ごはんの献立に迷った時の相談。いい形のよい石が拾える方角まで──なにもかもお見通しだというのに。やはり、…

ヒカル

『風の落書き』今日も、西の空がオレンジ色に染まって、ようやく涼しい風が吹いた。ふうふう言いながら汗をかいて、どうにかみんなで乗り切った夏の暑い日。大変だったけど、こんなに生き返るようないい風の吹く時間を迎えられたなら──まあ、そんなに大変な…

海晴

『秘密あり』すっかり夏本番。小麦色に焼けたおてんば娘たちは思い思いのやりかたで季節を楽しむの──涼しい場所へ読みかけの本を抱えて、飲み物も用意して──そこは自分だけが知っている誰にも邪魔されない場所。夏にはどうしても、体を預けて休む場所が必要…