さくら

『さだめ』
ながいふゆがおわって
さむさのなかにすむおばけが
ひとをおそってくるのを
たたかって
おはなしをきいてもらって
おいかえしながら
ひとをまもっていたみづきちゃん。
ちからのあるもの、
ひとをまもるようにそだったもの──
そのさだめじゃ!
と、みづきちゃんはいう。
おばけがいたの?
でも、もういないから
いいのかな──?
さむいふゆはきびしくて
ひとをこまらせる。
そのつぎあらわれたのは
ホタおねえちゃん。
いっつもせんたくものが
なかなかかわかないきせつも
もうおわった。
おせんたくとおそうじがすきで
みんなのおようふくもかたづけて
そういうのがとくいだから
とってもやってみたいな!
そういっていたホタおねえちゃんも
ふゆがおわって
すこし、のんびりできる。
たたかいはおわった!
でも──
よくみると
もっといろんなおようふくをきて
かぜをひかないように
おしゃれなようにって
かけまわっている。
にこにこして
ホタおねえちゃんのきせつはこれからだ!
と、もりあがっている。
こんどあらわれた
いそがしそうなこさめおねえちゃん。
おはなをさかせたい──
しんせいかつのおてつだいもしたい。
おやくにたてること
ありますか?
ホタおねえちゃんのつくった
かわいいおようふくで。
みづきちゃんがまもった
げんきでかぜもひかない
ふゆをのりこえたこさめおねえちゃんが
ついにはるをむかえる。
さくらは、ふゆのあいだは
あそんでいたな──
はるになっても
あそぶばかりだな──
うーん、でも
むずかしいことはまだわからないさくら。
らいねんになって
みづきちゃんとおなじとしになったら
さだめをみつけだし
うんめいをしり
ちょっとやりたいことができるかも──
きょうも、はるはあたたかくて
ひざしはまぶしい。
さくらがおそとであそびたくなるようきだ!