吹雪

『ウェイター』
小さな子供たちが
よく遊んで
おなかを空かせることが増えたので、
おやつや飲み物を運ぶ
お手伝いの役目がかつてなく必要とされています。
積み重ねたホットケーキ、
なみなみと注がれたミルク。
お手伝いの手はどれだけあってもいい。
背の高い姉たちと、
力のあるキミもいて
ふだんはちょろちょろおじゃまをする
子供たちが協力し合い、
家族の食事は
やがてテーブルへと運ばれます。
こういう時──
いっぺんにたくさん持てるような
力強さ──
こぼさない水平を保てる
器用さと筋力──
日常生活を送る上では
それほど頻繁に活用する場面もなく
小学生とあまり縁のない
お手伝いの能力が──
家族で過ごすことの多いこの春の時期には
もう少しあればと
考えることも増えています──
でも、筋肉は
一日や二日では鍛えられるものではない。
またこれから──
みんなと過ごす時間が続けば
体力も含めて、家の中での仕事も
効率的にこなせるようになっていくでしょう。
まだ今のところ──あまり想像しにくい未来ではありますが、
今日はどうやら
思ったよりも仕事をこなせたようで
お外で遊ぶことが増えてみんな力が付いたのかな?
と、驚いたように声をかけられる時もありました。
いつもよりも
山盛りのホットケーキ。
何人分か、少し多くの妹に届けられるミルク。
いつもよりおなかをすかせて──
多めの量を必要としていそうな胃袋も
一人、二人──正確な数はともかく、日頃より多いようです。
おやつを待つ声がそのまま
お手伝いを探してキッチンへと向かう力になる──
また晴れの日が続くなら
にぎやかな声はますますやまないことになるでしょう。