星花

『まだ眠い』
ふわああ──
よく遊び
よくおやつを食べて
みんなもすっかり眠くなった。
これはやっぱり
ぽかぽか陽気が理由だ。
遊んでも遊び足りない
楽しい季節が原因だ。
こんなにいっぱい夢中になって
かけっこをしたんだから──
もう少し休んで
元気を取り戻すのが先だ──
でも、目を閉じて
あたたかな日差しを浴びながら
眠ってしまったら──
ちょっとだけ遊ぶ時間が減ってしまって
なんだか物足りない気持ちになったりもする──
うーん、いったい
大人のお姉ちゃんたちや
お兄ちゃんは──
こんなとき、どうやって解決したのだろう?
きっとまた遊ぶんだから
時間が来たら起こしてね、
少し休憩するだけなんだからって
誰かに頼んでおくとか。
もしかすると、大人の人が落ち着いて
静かに飲んでいるあのコーヒーのおかげで
また外で遊ぶ元気を取り戻せるようなことが
あるのかもしれないし──
うーん、いけない。
考え事をしていると
ますます重くなるまぶたは──
もはや誰の力をもってしても
支えきれない。
豪傑も眠気には勝てなくて──
いつもわがままな子供だって
もう、こんなに窓辺があたたかくていい季節には
いつまでもお外を飛び跳ねてばかりはいられない。
ずっと帰らないままではいられない──
今日もおうちでは
あたたかなお部屋で
お昼寝しながら過ごす子供たちが
ひとり、ふたり──
かけてもらっている毛布が、一枚、二枚──
毛布のもとになった羊が
一匹、二匹──
すやすや静かなこの子たちが、やがて目を覚ましたら
またにぎやかになる──
それまでは、あまりに気持ちがいいのが
ぜんぶぜんぶの──全ての子供たちを安心させて
こんなにのどかな時間ばかりにさせてしまうのだ。
今日も穏やかでやさしい春の日でした。
こんな日には、あたたかさに誰もあらがえないみたいなのです──