2022-01-01から1年間の記事一覧

真璃

『ラブリー』ハロウィンが近づいて、おうちのなかはうきうきしている。せいいっぱいにいじわるな顔をしたかぼちゃやおばけの飾りがかわいくて──色とりどりの布が広がって愛らしい衣装になるのを待っている。こんなに陽気な準備が続くのなら──一年中ずっとハ…

観月

『やがて永遠に』なーに、お山にいるのは何も恐れるようなものではない。わらわがきちんと礼儀正しく接していれば──怖いこともしないし、人を捕まえて食べたりもしないぞ!古い古い昔から住みついていたものも、後からやってきたものも、一度離れていたのに…

『お山の秘密』神秘的な場所があるのは見知らぬ曲がり角の先や、押し入れの暗がりの奥に限らず、いつも見慣れた──あの、夕日が星空に帰っていく先の裏山のほうにも見つかると聞く──ママの言うことだからどこまで本当かわからないが、昔はあの山の土地に線路…

『プロバビリティーの犯罪』先に言っておくと、もしかしたらそういうこともあるかもしれないと思うだけで──答えが出ない話になるわよ。たぶん。ホタ姉さまにしてはうっかりというのか、それともたまにあるのがホタ姉さまと暮らす私たちの日常なのか、荷物を…

『田園の女王』蛍はあまり小さい頃から──街を駆け抜けて道という道を知っているタイプではなく、かといって、右と左をきりりと見ればどちらに目的地があって、どちらに、目的地であるかどうかはともかく面白い何かが待っているか──ひらめきで捕まえるほうで…

夕凪

『わたしのもの』お天気がついに良く晴れて庭に出たとたん、お外の全てが夕凪を待っていたとわかる。こんなにいい日に好きなだけ遊んでいいとなったらそうなったらもう、世界中が夕凪のものになり、あらゆるお話の主役が夕凪になる──ここでは、なわとびも百…

さくら

『おなかがすくおばけ』ハロウィンの日がやってくる。ハロウィンがちかづくとあのよからおばけがおとずれて──おかしをねだってかえっていくというよ。ハロウィンのおばけはかわいいね。おなかがすいたり──きれいなおかしでうれしかったり、そういうことをす…

氷柱

『マリアージュ』おいしいものはクリームシチュー。シチューとなると日本人にとっては、あの永遠に答えの出ない議論があるわね。すなわち──シチューにごはんは合うのか!それとも、一緒に食べるのは無理なのか!でも、本当に世の中に答えの出ない問題なんて…

星花

『ふつう』今日は何かすごい特別なことはあっただろうか!?どうしてもお兄ちゃんにお話をしたくて、おやつの時にもご飯の時にも聞いてもらいたい──そんなことは、あんまりたくさんはなかったけれど、でも、一生で一番の記憶に残るものすごい日をみんなとい…

観月

『探求』いっぱいのおいしいものと、小雨姉じゃののどかな寝顔。あとは、ここに小さい子の歓声と笑顔があれば──秋の日はもう他に何もいらない。言うことなしじゃ!お庭を歩くだけで緑の蔦で遮られていた通り道や、茶色の落ち葉が重なり合って導く細道──あの…

小雨

『うとうと』ヒカルお姉ちゃんと海晴お姉ちゃんが中心になり、みんなが困らないようにとたくさんの食材を仕入れた買い出しのおかげで──連休中も誰もお腹を空かせて困ったりすることもなく、春風お姉ちゃんは新しいお料理にもいくつも挑戦できたので、いっぱ…

ヒカル

『買い出しの日』うう──寒い寒い。でも、不満を言っても足りない食材が増えることはないし。やることはやらないと!工夫できることといったら、メモを持ち歩いて寒い中を何度も歩いたりしないで済むようにすること!ちょっと、雨で濡れちゃったけど──文字を…

海晴

『ツナ缶だ!』困った時のキッチンの味方。おいしくて、栄養があって、合わせられる料理の幅も広い。ノンオイルを選べばカロリーも抑えられて体にも優しい。その分、他のおいしいものをおなかいっぱい食べられる──いやいや、健康は毎日の積み重ねが大事。今…

氷柱

『最後の謎』大事なアルバムは無事、ママの手元へ戻って行き、騒がしかった我が家にもつかのまの平穏が訪れようとしていた頃──霙姉様が、アルバムのページを張り合わせて作ったあのポケットの存在をぽろりと漏らしてしまったせいでまたまた蜂の巣をつついた…

虹子

『だいかんしゅう』むかしむかし──にじこがうまれるまえ、おおきなおおきなからだのひとと、いろんなわざでたたかうひとがいたというよ。どっちもとてもつよかったって!むかいあってちからくらべをしたり、わざをぶつけあってそれでもおきあがってたたかっ…

『最後の秘密』ふむ──これは──ママのアルバムはいつも人気で、ここ最近はよく開いたアルバムの周りに集まっているようだ。生まれたばかりのあさひによく似た顔のママから──小学校の運動会で活躍した時の顔、卒業式のおすまし顔。制服を着て──私たちと、同じ…

『季節の変わり目』ああ、いそがしいいそがしい。ぱたぱた──ユキちゃんがまたお外で遊びたいというので──もう思う存分時間を使えるように、庭にテーブルを出しておやつを運んで──日が暮れるまでお外にいられるようにしたんです。体が丈夫じゃないから椅子で…

綿雪

『さみしさ』あれっ──もしかして今日は、いつもよりも寒い日なのではないかしら──体の弱いユキはもうそろそろ、一枚多めに羽織るものを見つけなくてはいけない季節が──やってきたのかもしれない。でも、本当にそうなのかな?自分の体に気を付けて──熱が出る…

『秋の風物詩』あなたも──衣替えでたびたび話題のおしゃれに絵本に文学、女の子っぽいものばかりやけにいっぱいのわがやの風潮にそろそろ居場所がなくなってきているようなそんな気がしてきたのね?わかっているわ。いくら男の子がひとり来たところで、わず…

青空

『でんしゃをみようよ』そらがみるおしゃしんは──でんしゃ。そらがあそぶおもちゃは──でんしゃ。みんながかおをくっつけあってみつめるおしゃしんは──ママなの。そしたらね、うららはね、ママのおしゃしんよりでんしゃのおしゃしんをみたくって、ママのアル…

あさひ

『んむーちゃ!』むーちゃ!うむむ──む!うん!わあーい!にゃーにゃ──ほわっちゃ!あーたん──にっこり。(このおしゃしんの あかちゃんは── かわいいね! もしや、 あさひのおともだちになるの? よし! あさひも、いいおしゃしんをとって このこにみせてあ…

真璃

『ママの歴史』人に歴史あり。アルバムを見るのって楽しいわね!20人きょうだいを育てるマリーたちのりっぱなママも、アルバムの中ではよちよち歩きのちっちゃなかわいい赤ちゃん。やがて小学校に通ってぐんぐん背が伸びて──いつのまにか、可憐な乙女にな…

夕凪

『夕凪は三年生』吹雪ちゃんはえらい!お手伝いもよくするし──頭もいいし、将来は学者になりたいってちゃんと考えてる!夕凪より一つ下なのに、しっかりしててえらいなあ。真面目な吹雪ちゃんなら、きっとなりたいものになんでもなれるよ!夕凪は真面目でえ…

吹雪

『テンダー』今日は読書をして過ごしました。秋の穏やかな気候は落ち着いて本を読むのに最適です。もちろん、家事の手伝いや小さな子供の世話もする必要があって、自分の趣味だけに集中できないのは私たちの家ではいつものことだけど。大家族は、大変なこと…

春風

『春風の探し物』今日もさくらちゃんはお兄ちゃんの後ろをぱたぱた追いかけるので忙しい。急に熱くなったり寒くなったり日々の気温が落ち着かないこの頃──心細くってお兄ちゃんを頼りたくなってしまうのかな?それとも、ただわけもなく──お兄ちゃんが好きな…

さくら

『さくらのおいしいさがし』どこどこどっち?さくらはアイスをさがしているの。でも──かんかんのひざしだったりすぐくもったりおちつかない日。さむくなりそうなけはい──こんなとき、小さい子はアイスをたべてはいけないんだって。かぜをひいたりおなかをこ…

立夏

『うれしいな』たのしい!あーちゃんがみんなのところへがんばってほかほかする気持ちをくばってくれるので──雨の日でも、くもりでもなんにも寒くない!よしよし、いい子だね。それにしても、少しくばりすぎたかな?リッカのほうまでなんだか汗が──いや!こ…

あさひ

『ぶるぶる!』うぶぶ……ぶうー!ぶるぶるっ──!うおっちゃ!ほた!ほたー!あーたん、ば。うちゅっちゅ!ぶっちゅっちゅ!ほかほか……(さむいねー! たいへんだ! こんなときは、ほたをさがすといいんだよ。 あーちゃんにね、 あったかいふくをきせてくれる…

星花

『忘れない』波乱の展開と先が知りたくなる多くの謎、どうしても最後まで見届けたくなる物語──そんないいものに出会えたらおうちで過ごす一日はどれほど豊かになることだろう!そして、さらに──いつも前向きだったり自分の仕事に誠実だったり魅力的な人ばか…

海晴

『肌寒い日が続きます』台風が過ぎて行って、夏の暑さが残っていた分まで持ち去ってしまったかのように──今までの気分で薄着のままだと肌寒さを実感する──そんな日になったわね。大嵐の後、お外で遊んでも様子が大丈夫かどうか、お姉ちゃんたちと手をつない…