海晴

『ツナ缶だ!』
困った時の
キッチンの味方。
おいしくて、
栄養があって、
合わせられる料理の幅も広い。
ノンオイルを選べば
カロリーも抑えられて体にも優しい。
その分、他のおいしいものをおなかいっぱい食べられる──
いやいや、健康は毎日の積み重ねが大事。
今のはナシ──
最近はもう、かわいい妹たちを率いてお料理作りの指揮をすることも
減っているけれど、
たまにその重要なお役目を任された日は、
おうちに帰ってだらけるのもそこそこ──
長い時間をかけて培った
知識と!
経験と!
おなかをすかせてうるさい子たちに
早く届けたい時短の技術を
いっぱいに駆使して、
愛情料理をとどける
お仕事をします──
ただ、春風ちゃんや蛍ちゃんみたいに
みんなの一番の笑顔を見るために
たっぷりの手間を惜しまない
生まれ持っての才能を持ち合わせなかったようなので──
困った時の
ありあわせの材料でおいしく作る達人、
といったようなポジションを
獲得した感じね!
その技術を支える
大事な要素が、
そう、察しの通り
いつも便利なみんなの味方──ツナ缶というわけ。
ところが、連休を迎えたという
この大事な時に、
なんとなんと
ツナ缶の買い置きがなくなってしまった──
というわけで、
海晴の魔法の秘密を守るために、
明日は買い出し。
他にも──必要なものがないか
みんなに聞いて回っているというわけ。
そして──
もしかしたら
私の知らない時短の秘密を
持っている子がいたら──
こうしてさりげなく
聞き出せたりしないか?
という期待もあるの。
むむ──
男の子がお料理を趣味として楽しむのも
珍しくないこの時代、
あるいは──私の弟くんにも
まだ誰も知らないこだわりがあったりして?
ふふ──怖がらなくていいからね。
さあ、お姉さんに
食材の買い出しに忘れてはいけない
あなたのお願いを──教えてね!