小雨

『うとうと』
ヒカルお姉ちゃんと海晴お姉ちゃんが中心になり、
みんなが困らないようにと
たくさんの食材を仕入れた
買い出しのおかげで──
連休中も誰もお腹を空かせて困ったりすることもなく、
春風お姉ちゃんは新しいお料理にも
いくつも挑戦できたので、
いっぱいの試食もあって
小雨はお腹いっぱい。
寒い曇りの日も
たまに──雲の切れ間に
明るく晴れたりもして──
暖かい時間もあったので、
小雨が眠気に
負けそうになる条件は、
数えきれないほどあったということになります。
別に、急いで済ませる用事もなく
お手伝いもひととおり終わって
祝日で時間の余裕もあり──
手が届く範囲の掃除をしたら
ゆっくりしてもいい時間がやって来ました。
小雨はいつも、
あんまり要領がよくないから
いろんなことにも時間がかかって、
用事がいつも押し寄せて
簡単には片付かないのがふつう──
すっかりやることもなくって
お昼寝だけが待っている時間に
身を任せるなんて
ぜいたくすぎるような、
なんだか、いけないことをしているような──
それともこれは──
時間の使い方も
あれもこれもしたくてもったいないと焦るより、
こんなふうに余裕をもって過ごしたほうが
良いのでは──?
小雨に、いつもできることではないけれど。
今日はちょっと
それができそうなんだもの──
あわてなくても
いい日です。
急ぎの用事もひとつもない日です──
そして、お腹がいっぱいで──
このまま眠ってしまったら
あんまり油断した寝顔を
後で起こしに来た誰かに見られてしまいそう──なのです。