吹雪

『テンダー』
今日は読書をして過ごしました。
秋の穏やかな気候は
落ち着いて本を読むのに最適です。
もちろん、家事の手伝いや
小さな子供の世話もする必要があって、
自分の趣味だけに集中できないのは
私たちの家ではいつものことだけど。
大家族は、大変なことばかりではなく
おやつを食べたりもできて、
なんとなく見つけた
読書しやすそうな場所に
椅子が置かれて──
掃除も行き届いていることが
よくあって、
結局──時間を忘れて目の前の本に没頭する時間も、
そのためにお手伝いに間に合わなくて
叱られることも──
いろいろなできごとがあります。
話を聞いていると
みんなもこうして、子供の頃は
秋の気候に
時間を忘れて過ごすことがよくあったそうですね。
海晴姉も、霙姉も──
いつも忙しそうにしていて
それでいて、私たちと遊んでくれたり
キミともよく話をしている
春風姉も──
子供だった頃──過ごしやすい秋は、
読書や、追いかけっこばかりで
一日があっという間に過ぎて行ったことも
たくさんあったようです──
でも、不思議ですね。
今日の私みたいに
本を読むだけで一日が終わった子供と、
いつもたくさんの仕事をこなしている春風姉と、
いったいどのくらいの年から
子供は自分だけじゃない、他の仕事もできるようになって
家事も、子守も、おやつの支度も──
会いたい人を探して会いに行くまで、
すっかりできるようになっているのでしょう。
キミは──今日をどのように過ごしましたか?
私は──知識を集めるだけではなく、もっと研究にも時間をとれるようになれたらと思います。
洋服の繕いをして、
これからの季節に備えて編み物もはじめて──
みんなの分のおやつも用意出来たら、
それはとても、特別なことですね。
明日は──本の続きを読んで、
過ごしやすいあの場所の掃除を少しできたらと──考えています。
秋の日に、子供の頃に──
夢中になって読書をしたと
やがて誰かに伝える時が来て、
それから大人になるまでの時をどう過ごしたのか──今、私が知りたがっていることを
教えられたら、それは良いことだと思うのですが──
どうでしょうか?