虹子

『だいかんしゅう』
むかしむかし──
にじこがうまれるまえ、
おおきなおおきな
からだのひとと、
いろんなわざで
たたかうひとが
いたというよ。
どっちも
とてもつよかったって!
むかいあって
ちからくらべをしたり、
わざをぶつけあって
それでも
おきあがってたたかったというよ。
いつも
どんなときも──
ふたりがでる
たたかいをみたくて、
どこからも
ひとがやってきたの。
ほかのだれにもまねできない
とくべつで
はなやかな
たたかいをみて──
みんなみんな
とっても、たのしかったんだって。
にじこ、プロレスは
みたことないな──
でも、みたことのある
おねえちゃんたちや
きょう、ママににっきをとどけにいっておはなしをした
おとなのひとたちが──
それはそれは
うれしそうに、
せすじをまっすぐに、
かおをほかほかにして──
でも、なぜだか
ちょっぴりさみしそうに
おはなしをしていたから、
とってもすごかったとおもうよ──
にじこもみんなと
ちからくらべをしてあそんだ!
おおきくなったらね、
こどものころに
おはなしをきいて
ちからくらべもしたんだよって
つたえにゆくの。
たたかいも
みにゆくの──
つよいひとがつかう
どのわざも
すごいけれど、
じゅうろくもんきっくと
まんじがためが
とくにつよいらしい!
にげないで、
よけないで、
あいてのわざをうけとめて
ふじみのように
たえつづけたら──ぎゃくてんしょうりをするらしい!
わーい!
そんなたたかい、
ぜったいみにいきたいな。
おもしろくて
たのしかったら、
そしたらにじこ──
おつかれさまっていって
おはなのかざりや
あまいおやつを、おれいにあげるの!
このせかいには──つよいつよいひとがいるんだって
いつか、みせてもらうの!