『こわいかお』
いそげ、いそげ!
いそいでにげろ!
にげおくれたらつかまっちゃうよ。
おうちのそとにでたら
こわーいひとがいっぱい。
こえがおおきいやおやさん!
ほえるいぬ!
みちのかどからでてくるおばけ!
うらめしやー。
はれたひのおさんぽ
ぽかぽかようきでたのしいが
うれしくなってうたいだしたら
わっ!
こわいかおのおじさんが
びっくりしちゃった。
めをまんまるくして
なんだなんだ
どこのこだ
かわいいですねって
おめめくるくる。
おどろかせて
ごめんなさーい……
そんなこわいかおするとは
おもわなかったの!
おさんぽ、きけんがいっぱいね。
こわいこわい
にじちゃん、こわくなっちゃったから
おにいちゃんのてをちゃんとにぎっていきましょう!
ぎゅっ!
だって、はれたひにおさんぽいかないって
できないでしょ?
おにいちゃんと
にじこは
デートしたいでしょ?
にじこをおそう
こわいかおのひとがいたら
おにいちゃんがまもってくれるの。
だーっとにげて
かけあしで
きたえあげたにじちゃんのにげあし。
うんどうのできる
おにいちゃんのいもうとだし!
ちょうはやくにげる。
うんどうがばつぐんな
おねえちゃんたちのいもうとは
すぐにげる。
うんどうがまじでにがてな
おねえちゃんたちのいもうとだから
にげられなかったら
どうしよう?
どどどっ
どーしよー!
まじやばーい!
そこで
おにいちゃんとてをつないで
いっつもはなさなければいいんだよ。
それだと
おさいふがだせないから
たのまれていたおつかいができないな?
できなくても
にじこがてをつなぎたいよね?
だから、いいのよ。
てとてが
はなれなかったから
おつかいできない。
そういうこともあります。
はれたひのおさんぽだもの。
いいてんきの
きもちのいいごごに
こわーいほえるいぬと
おばけと
やおやさんばっかりの
にじこがすむまち。
さらわれたらこまるから
にじこ、はしってにげろ。
おにいちゃんとてをつないで
だいとかいの
おおきなまちをにげるよ。
きゃー!
こわくてこわくて
うっかり
うたいだす!
にげるにじこを
せかいじゅうのこわいひとがおいかける
おそろしいおさんぽにいこうよ。
はれたひは
やっぱりおそとにでかけるものだから。
いつもおにいちゃんからはなれない
たのしいおさんぽ。
あしたも、あさっても
おかいものは
あとにしよう。
あとあと!
まちはどこも
おばけがいっぱいのきせつ。
ひとがいっぱいいるころだよ。
おまつりがあるから?
そろそろ
ねんまつだから?
ただたんに
はれたから
みんなもおにいちゃんとおさんぽ?
こわいおじさんも
おばけたちも
おにいちゃんがいるの。
てをつないで
あるいているの。
だからにじこのこと
はなしたらだめよ。
おにいちゃんのだいじな
ちいさいいもうと!
なんだから
ねっ!