小雨

『寒さは続く』
小雨です。
暖かくなったと思ったら
また寒い日が来て
繰り返しながら春に近づく──
わかっていてもやっぱり
寒い日は大変ですね!
いつもはお部屋にこもりがちで
一人も多い小雨だけど──
こういう日は、暖房のきいたリビングや
温かな飲み物やおやつを用意しているキッチンに
出入りすることも多くて
少し前の冬の日以来の
にぎやかさに囲まれる小雨になりました。
お料理でお手伝いできることも多いし──
もう春が近いのに
この時期に風邪をひく子がいたらかわいそう。
たくさん栄養をとってもらおう──
野菜もおいしく食べてもらえるようにできたらな──
そんなふうに、春風お姉ちゃんとお話をしたりもしています。
久しぶりに
少し、いそがしい──
だけど小雨でも
みんなが冬を乗り越える手助けができるなら
もうちょっとだけ──お手伝いも増やしていきたい。
そう考えた寒い日でした。
急に無理をしすぎて
疲れたのかもしれない──
今日はなんだか
早くお布団に入ったほうがいい気がしています。
まさかみんなのことばっかり気にして
小雨が風邪をひいてしまうなんてことが
あったりしたら──
せっかくの春なのに
みんなで一緒にいられないとしたら
悲しいのは──小雨も同じ。
張り切りすぎて
無理をしすぎて
結局、みんなに心配をかけて
自分でも心細い思いをして──
でも、あの長い冬を乗り越えてきたのは
小雨も同じ──
みんなと変わらない。
大丈夫──具合が悪くならないうちに
しっかり元気を取り戻すのも
きっと得意になっているはずです──
お兄ちゃん──もしも明日が春みたいに暖かい日で、
そして小雨が風邪なんて吹き飛ばして
お部屋を出て行ったら──
きっとまた、一人になって
いつもみたいにお部屋へ戻っていってしまうまでの
短いあいだ──
一緒にいてくれますか?
みんなで春を迎えられたことを隣で喜んでもいいですか──
それを考えると
少し元気になる気がするんです。
長い冬は──みんなと支え合って過ごしたから
人に頼ることも多かったから、
小雨はときどき甘えるようになってしまったのかもしれません。
そんなことってあるのでしょうか?