星花

『いつもの場所』
にぎやかな声が聞こえてくる
あの場所は──
ここ数日、火が消えたようにとまではいかないけど
普段の働く足音がないと
なんとなく調子が狂う
あのあたり──
猫の手も借りたくて
猫より役に立つかどうかは
その時になってみないとわからない
子供たちを呼ぶ
そんな声が聞こえてくるところ。
家族を支え
暖かな気持ちを分けてくれる
キッチンの周りに
ついに、人が集まりはじめました!
おせちもなくなり
お正月らしいおもちやおぞうにも
みんなが飽きたころ──
集まっていく人影、
みんなの手にはぴかぴかのお皿や調理器具。
おいしいものが
いよいよ生まれる──
お兄ちゃん、あけましておめでとうございます!
今年も早いもので
もう5日もたちました!
いっぱい夢中で遊んでいるうちに
時間はあっという間に流れて
このままでは、気が付いたら
年末というありさまでも
不思議はないくらいです。
しっかりしないと!
よく食べ
よく学び──
今年一年を実りある豊かな年にしないと
はりきって考えた目標がむだになってしまいます。
かけっこで一等賞を取り、
ぐんぐん背を伸ばし
天下を統一し
お兄ちゃんを支え頼りにしてもらえるようになるまで
あともう少し。
それがきっと今年は叶うのだと──
お正月には誓いを立てたのだから、
まずはいよいよ動き始めた
わがやの心臓部をお手伝いし──
いや、わがやの胃袋──
まあともかく
大きな夢は
しっかりした地盤作りから始まると
あまねくすべての先人の書に記してあった気がします。
おなかがすいたら
帰ってくるおうちが
今年も動き始めた──
どうか一年、今年もよろしくおねがいいたします。