小雨

『クリスマスの出来事』
うーん
うーん──
クリスマスではしゃぎすぎて
つい食べ過ぎてしまったみたいです。
おなかが苦しい──
みんなが笑顔で
楽しそうにしていて、
もらったプレゼントがうれしくて
いっぱい見せてくれるんです。
よかった──
小雨もクリスマスの準備で
失敗したり転んだり
忘れ物をしたりへこんだり
いろいろあったような気がするけれど
たまにはこうしてなんとかなることも
あるのかもしれないですね!
小雨のところに届いたのは
シックで大人っぽい色合いのマフラー。
クリスマスにがんばって一つ大きくなった小雨、
これを身に着けて
さらに大きく一歩を踏み出してみてはどうか!
みたいなことを
お姉ちゃんたちからも言われたけれど
ながめているだけで楽しくて
大切にしてしまっておきたい──
こんなに魅力的な服を着た自分が想像できなくて
困ってしまう──
みんなと近くで過ごす
寒い冬の日。
クリスマスのパーティー
うれしいことがいっぱいあっても
小雨はそう簡単には変わったりしない──
少しだけ
浮かれて食べ過ぎてしまうだけ。
ああ、でも──
こんな小雨は
われながら、あんまり見たことがない気がするな。
じゃあ──こんな小さなことでも
小雨はすっかり大きく変わったってことにしても
別にいいのかな──
どこからか聞こえる鈴の音。
まだまだたくさんのおいしいにおい──
心地よい暖房のそば。
サンタさんにもらったたくさんのもので
この瞬間に、小雨が勇気を出してお兄ちゃんといてみたり
失敗なんて全部忘れたみたいに、マフラーを着けてみたり飛び跳ねてはしゃぐ
そういう時間も──こんなクリスマスを重ねていくと、
いつか、いつかはそのうちに──あるかもしれないです。