海晴

『お疲れ気味?』
日が出る時間が短くなって、
家にこもりがちになると
なんとなく気分も沈みがち。
寒い日は散歩に出るのも大変だし
まぶしくさんさんと
明るい気持ちになって過ごすには
どうしたら?
もう──冬だからいっそのこと
しばらくはこれでもいいんじゃあない?
だらだらしながら
見まわしてみると──
なーんだ、おうちには
いつでも元気で輝く笑顔の
かわいい子たちがいっぱいいるじゃない。
よし、決めた!
あの子たちの明るさの秘訣を探し、
盗み出して──
年をとってもフレッシュでいたい
海晴のものにするわ!
こうして見れば、
ほら!
よく食べ
よく転がり
よく泣いている──
あんなふうにすれば
誰だって毎日を夢中で
生き生きと過ごせるに違いない。
いやー、それにしても
本当にすごいエネルギーのかたまりだ──
いったいどこから湧き出すのだろう、
宇宙にも等しい
無尽蔵のパワーを抱える者たち──
果てしなく広がり続ける
無限を知り体現する存在──
たとえ永劫の前に塵のようであっても
これほどまで輝くことはできるのだ。
みたいな、ごっこ遊びは置いといて。
そうね──
どこから真似してみたものか迷うけど、
とりあえず食べることから始めなくては
動かないって感じかな!
食べすぎたら運動すればいいし──
いや、それで後悔する冬もときどきはないでもないけど。
もうすっかり大きくなった海晴は
この家で過ごした子供時代を思い返したり
今どきの若者にも教わりながら
まぶしい笑顔でいようと願う──
はたして、今年の冬も深まるこの頃
ちょっとは元気を取り戻せるかしら?