綿雪

『どうしようかな?』
寒くて凍えてばかりの毎日。
家の中にいることが増えて
みんなはときどき
ちょっとつまらなそう──
もちろんユキだって
お天気の日はお外がいいけれど、
でも、おうちにいるのだって
そんなに困ったことばかりでもない。
そうなのだ──
ふだん、みんなを追いかけて
息を切らしながら
はしゃいでいたら──
ときどきは、家でゆっくりして
自分のペースで
やっていくほうが得意だと
思い出すこともある──
そういう子も、いるかもしれないのだ。
もしかしたらユキがそうだったりして?
お兄ちゃんはどう思う?
小さな子供たちが
窓からちらっと
曇り空を見上げ──
またこたつに帰って来て
みんなの輪に入る。
お姉ちゃんたちのおひざの上か
あったかい誰かの隣にくっつくのか──
外に行けないのがさみしくて
わがままを言ったりもするのか。
その時、ユキは
晴れたら一緒に
手をつないでお出かけする約束を
してあげながら──
考えていたりもする。
でも、おうちの中も
みんなが知らないかもしれないけど
いいところだっていっぱいある──
ゆっくり本を読んだり
お話をしたり
疲れた時は目を閉じて
少しうとうとしたら──
そうしたらまたすぐに、楽しいことが始まるから
今はいいの──
休んでも──
おうちの中は、そういうところ。
にぎやかで暖かくて
おやつもある。
みんなが夢中になって
走りすぎてへとへとになるのと
同じくらい、
過ぎる時間は大事なものになると知っている。
暖かいでしょう?
眠くなったら、それでいいよ。
後できっと起こしてあげるんだから。