海晴

『夏休みの宿題』
やりたいことがいっぱい、
時間も豪勢にたっぷりの夏休み。
小学生の頃は
夢でいっぱい──
なんでもできて、
すべての願いが叶いそうな
そんな気もしてくるけど、
実際は甘くない。
早起きしてラジオ体操をするはずが
調子に乗った夜更かしのせいで
寝過ごした!
涼しい午前のうちに予定を片付けるはずだったのに
まだ大丈夫と思ってだらだらして
気が付いたらもうこんな時間!
そして──
わかっている。
見ないふりをしていたところも
少しはあるのかもしれないけれど、
それでも確かに、いつも心のどこかに
ひっかかっていたはずだった。
向き合うのを恐れ──
平気だと自分に言い聞かせ──
やがて──その時が来るのを
夏休みという時期に、子供たちは知るのだ。
夏休みが終わろうとする頃に
宿題が!
残っているなんて!
あと少しの自由を味わおうとしたところで
すべてが始まったときから引きずっていた
その荷物がついに
身動きできない重さになったのである──
こんなことがあるんだと、
あわてるお姉ちゃんたちを見て
あるいは自分だけは大丈夫だと思い込んで
学んだ子供たちは
次に──
新しい目標を見つける。
七月のうちに片づけておけば
あとは思いっきり遊べるんじゃないかな?
さて、どれくらいの子が
その目標を実現できるのだろう?
固い意志と
それでも押し寄せるトラブルがあってさえ
めげないタフさ。
己を知り
敵を知り
自分がどれくらいの時間をかけて
難題を片づけることができるのか
いつか学ぶこと──
いったい、今年の子供たちは
何人が七月のうちに宿題を終わらせるかしら?
目標を立てた子は多く、
成し遂げた子は──
今年は、全員だといいね!
お姉ちゃんも、楽しく観戦──いや、見守り、応援して
影ながら何かの力になれたらいいなと思います。