海晴

『お買い物』
夏休みが
はじまる──
というだけで
どうしてもワクワク
気持ちは弾んで
ときめき色──
これから何かが始まる期待と
何が起こるかわからない大変そうな毎日への
ちょっぴりの不安と。
こんなふうにそわそわ
落ち着かない時って
キミはどうする!?
私は物心ついた時から
大家族のお姉ちゃんだったから、
みんなは大丈夫か
つい気になって
落ち着かないという部分も──
あるのよね。
宿題の予定は
ちゃんとできているか、
暑くてへばったり
していないか、
急かされるように
家中を見て回り
遊んでいるうちに
夏の楽しいお休みは過ぎていく。
うわさに聞いた話によると、
夏休みの過ごし方は
やることも決めず
なんにもしない
優雅な一日というものがあるらしいの。
本当なのかしら?
山を越えた向こうか
どこか遠く
広々とした海を渡った果てにでも
見つかるのかもしれないわね。
でも、そんなふうにして
のんびり過ごしている知らない人は
朝から晩まで
かわいい妹たちと
たまらなく大好きな弟クンに囲まれて
一日中泣いたり笑ったりする生活というのは
はるかな旅をして辿り着く
遠いどこかの夢のようなお話──
なんてこともあるのかもしれないわね。
今のところは、夏休みのお出かけなんかの予定も
まったくないので、
だいたい家で過ごすことが多くなる
今年の夏休み──
はじまりに
ついつい必要な買い物ばかりが頭に浮かんで
片付けきれない大荷物に囲まれて過ごす
なんだか先が思いやられる日、
なんていうのも
毎年恒例のお話よね。
今年は子供と読む本を多く仕入れた気がするな──
当の子供たちにはおやつのほうが受けが良かった気がするけどね。
ああ──夏休みもみんなに頼られるお姉ちゃんはかっこよくいられる?
不安と期待ではちきれそう!