綿雪

『ハロウィンナイト』
10月になって、街の中にも
ハロウィンらしい景色が
目立つようになりました。
みんなが喜ぶ楽しいお買い物の途中で
お菓子売り場に見かける
オレンジと黒のかぼちゃ色。
かわいらしいちっちゃなおばけがどこにでもいて
こっちを見ている──
わたしたちに会いに
死者の国から戻ってきた子供たち。
こんなに愛らしいおばけになれるなら
きっとみんなに会いたくて
戻って来るに決まっている。
ゆかいな口元、
いたずらっぽい笑顔、
おいしそうな色合い。
たとえば、もしも──
もしもユキがおばけになって
お兄ちゃんに会いに来るとしたら
せいいっぱいおめかしして
かわいいおばけになるの。
おばけの世界で一番を目指すの──
きっとびっくりしちゃうと思うけど──
どうか、怖がらないでね。
それから、もしも
もしももしも──
ユキがこれから先もずっと元気で
おばあちゃんになるまで長生きして、
誰も真似できないくらいいつまでも元気なままだったら、
みんなはかわいくユキに会いに来てくれるでしょうか──
お兄ちゃんも──もしかしたら、おばけの世界で一番のおめかしをして
ユキが怖がらないように会いに来てくれる?
もう少し待っていてねって
そんなお話を──ハロウィンの夜に出会って交わせるなら
想像するだけで、がんばってこれから元気になったときの楽しみが
たくさん増えていくみたい。
でも、その前に──
おばあちゃんになるまでユキと一緒に過ごしてね。
かわいいおばけのお話も毎年できたらいいね。
今年もみんなで過ごすハロウィンの季節がやって来る。
楽しい街の景色を──お兄ちゃんと見たいと思っています。