ヒカル

『季節はだいぶ穏やかに』
秋を感じる。
毎日が過ごしやすくなって、
日差しが強い昼間の時間も
いつのまにか冷たく感じる風の吹く
あの赤い夕暮れに変わる──
まあこのごろは
連休なのにお天気もあまりよくない予報で
寒い時間も目立つけど。
少し前まであんなに大変な夏があったなんて
忘れそうな陽気だけど──
それはそれとして
日々が穏やかになったかというと
なぜか、あんまりそんな気がしない。
せっかく秋が来たからには
あれが食べたいとか
どこかに行きたいとか
秋らしいおしゃれだって
どれだけチャレンジしたって足りない。
あわただしいまわりにふりまわされて
いつのまにか忙しく駆けまわっている自分に気づく──
どうにもなかなか
霙姉みたいに落ち着いて庭を眺め
ゆっくり変わりゆく景色を見つけるというには
いかないようだ。
私だってやっぱり、
こうして秋が来たからには季節らしいことを
いっぱい楽しみたいという気持ちが強いタイプ──
だと思う。
たぶん、そうなんじゃないかな?
でもなければ、こんなにばたばたして
ちょっとは落ち着くひと段落に、
なにかもうちょっと
みんなを手伝える用事がないかなって
きょろきょろしたりしないと思う──
暑さは和らいだけど
騒がしさは大変なまま。
オマエも、ヒカルが忙しくしているのを
目の端にちらっと見かけたら
秋が来たようだなって
そう思う時が来るだろうか?
家の中が落ち着くのはいつのことだろうって、
そんな日が来てほしいような別に来なくても構わないような
他人事みたいに考える私と同じようなこと、
一緒に思ったりしているのかな?