小雨

『大変な暑さ』
たたた
たいへんだ!
お、落ち着かなくっちゃ──
帽子の下から汗が噴き出す
照り付ける日差し、
ちょっと歩くと
舞い上がる砂ぼこり。
みんなはちょっと
食欲もなく──
夕方の縁側で
薄着になって
へばっている。
こんなに元気のない
子供たちを見るなんて──
まあ、ときどき
大騒ぎを始めるのは変わらないけど──
この暑さが続くと
どうなってしまうのでしょう?
小雨に何かできることはないだろうか?
今は、汗をかいた服をかき集めて
選択して返すだけがせいいっぱい──
すぐ乾くのはいいけれど、
またすぐ汗まみれになってしまうでしょう?
うーん──
やっぱり
ときどき元気になったときに子供たちが言うように
海に行くしかないのでしょうか──
どこまでも紺碧の色、
耳にやさしいさざ波。
いのちのみなもと──
荒れ狂うエネルギーのかたまり。
あれがわたしたちを
やがていつものように元気にしてくれるのか──
といっても、小さい子が多い家では
なかなかむずかしいし、
小雨のおこづかいでは
あまりたしにならないし──
ママに相談してみたらどうか
考えても
小雨はそうしてお願いするのは得意ではないし──
とりあえず、
夜になって涼しくなったら
また頭も回っていい知恵が浮かぶでしょうか?
お兄ちゃんも、汗をかいたら小雨に言ってね。
みんなのお世話をする忙しい日々、
着替えをたたんでしまっておく場所も
もうばっちり、おぼえました!