小雨

『たまには』
ぎらぎら激しく
暑い日が続いていたこの頃。
華やかで明るくて
元気でいっぱいの
おうちのみんなだったら──
汗かき笑って
どんな時もあの晴れた空のおかげで
輝くようだけれど。
でも、小雨はやっぱり
あまり強烈なのは大変です。
かといって、別に
しっとり湿気で安心するというほどでもなくて、
暑い日に
ちょっとだけ疲れた気がするな、と
あまり自信のない自分の体力を感じた時、
雲がかかって
ぽつ、ぽつ──
そんなにじめじめするとまではいかない
さっきまでよりわずかに涼しい風が──
好き。
あまりぜいたくを言ったらいけないし、
いつでもさわやかな風が吹いて過ごしやすいなんて
そこまでは望まないから、
ただ──
ひといきつけたらそれで大丈夫。
それ以上を求めるなんて小雨にはできません。
今日は曇り空で
みんなを困らせるにわか雨も
降ったりしました──
子供が濡れたら着替えさせたり
洗濯物を両手で抱えて運んだり──
あの激しい夏の日より
少しだけ、細かい雑用が増えたけど
小雨は──
たまに、こんな日に
ほっとするような気持ちになるのも
大事なことだと思いました。
他の子たちは──ずっとぴかぴかの空の下で
気持ちよく遊んでいたいのだから
こんなにひとりで
思っているということ、
小雨が今日は安心したこと──
おうちのみんなの誰も
気付いていないかもしれません。
日記に書いたら──お兄ちゃんにだけは
知られてしまうけれど。
まだもう少し、ぐずつくお天気の続くところもあるようです。
小雨は──がんばって雑用を引き受けますね!