立夏

『夏はシャワー!』
お庭で遊ぶのは
楽しいなあ!
季節は夏。
空はどこまでも高く
青く広がって
立夏たちはみんな──
夏を過ごす生き物たちは残らず
このすがすがしい晴れを喜んでいる。
なんでもない時間でも
うきうきして
勝手に体がはしゃぎ出し、
どんな時だって
汗がどんどん
だらだら流れていく──
いいんだけど、
ちょっと
暑すぎはしないかナ?
いちばん好きな帽子もシャツも
水をかぶったみたいに
ずぶ濡れだ!
体の全部いっぱい
はねていたって──
ちょっと日陰に引っ込んだって、
うれしい気分で
吹き出る汗は
もう、どうしようもなく止まらない!
こうなったら
お風呂場でシャワーしかないな。
こうして、夏は
すべての生き物が
シャワーを浴びようとお風呂場へ向かう──
お手伝いのお風呂洗い当番の日は大変だったりもするけれど、
苦労するだけのことは
やっぱりあるのだ!
べたついた服をぶんまわし
脱衣所を抜けて
裸になって
汗を流すあのうれしさは──
夏のいいお天気を
体験する喜びと
すべてがひとつみたいにつながっているよう。
ああ──
ああ!
さっぱりした!
石鹸のいい匂いがする立夏がひとつ、
できあがりだ。
それは、夏の
少し涼しい風が
どこからともなくはじまる時間のこと。
このまま風通しのいい
素晴らしい場所を見つけるのか、
それともまた汗をかくのか
神ならぬ身の誰であろうとまだ知らない。
まあ──
あと何度だってシャワーに向かったっていいのではないかと
こんな季節を知った体がもう
受け入れはじめている気がするのだ。