『晴れた日の』
あ!
お風呂上がりの立夏ちゃんが
吊るしたままの洗濯物を
探っている!
ごめんね……
良く晴れていた日ではあったのに
薄い雲が目立つようだと
あともう少しという
もどかしいところで!
生乾きのままになってしまうんです。
取り込もうと思っていた
洗濯物が生乾きの日って──
少しさみしい。
まだ暖房を出すほどでもないから
ストーブの前とか
こたつの中で乾かすのも
できないもの。
まあ、そんな危ないことをしているのを
蛍が見たら
こらー!
って、怒るんですけど。
こらー!
って。
ね、怖いでしょ?
だからお兄ちゃんも
危ないことをしたらだめですよ!
でも、洗濯物を求めて
はだかの立夏ちゃんが走り出すとは
蛍もまさか思わなかったので
そうきたか──
蛍としたことが!
きっと、干してあった中に
お気に入りがあったんだろうな。
パジャマか
パンツを手に
立ち尽くす立夏ちゃんの気持ち──
なんだかわかります。
乾いた小物を取り込んだおかげで
物干しはよく風が通るベストな状態。
明日こそ──
立夏ちゃんがお気に入りを着て熟睡できる日になるといいですね。
蛍のパジャマは──
やっぱりまだ、生乾き。
うーん……しまいそこねた夏の薄いパジャマか
思い切って新しいのをおろすか
お風呂の前に決めないといけない。
欲張り派なら
両方! と答えを出すんだけど
やっぱりそういうわけにはいかないですよね。