『答えは』
はい!
もちろん、
特別なお休みの日によく似合う
外食のテイクアウトは頼りにするし、
自分で!
家で!
好きなものを作れなかったら
お休みの日じゃない!
そんな声にもお答えします。
蛍はわがままだから──
ときどき、
たまーに
食べ切れないほど
作りすぎることも
あるんだって──
実は気が付いています。
みんなに食べてほしいのは、
あれもこれも
どれかひとつだけなんて選べない。
全部でなくっちゃ
いけないんだもの!
そして、そういうわけにもいかないので
がまんしたり──
ときどき、素知らぬ顔をして
メニューにねじ込んだりしながら
さすがに今回は気付かれているだろう、
蛍がやりすぎたことに──と、
反省をしたり。
お兄ちゃんも、たまにそんなふうに思う日はない?
テーブルの上を踊る箸、
山のように盛りつけたお皿の数、
そして食べているうちに
いつのまにか品数が増えていること──
それは、妖精のいたずらや誰かの魔法などではなく、
蛍がしていたことだったんです。
今年も──ついに
大型連休がやって来る。
一年で特に快適な季節で、
体を動かすにも
のんびりするにも
家族でいる休日に叶う──全ての願い。
みんながよく
おなかをすかせているから
あの子がうずうず
落ち着かなそうにしているの。
お掃除をして
予習復習も済ませて、
何かを待っているようにキッチンでうろつくのは
あれはもしかしたら、ホタではないですか?
この時期の
おいしい情報がどこかから届くかも──
何か食べたいものの
リクエストが聞こえてくるかも──
まさか、日頃気にかけていた冷蔵庫の中身が声をかけてくれて
奇跡的ないい献立が思いつくとしたら──
休日ならそんなことがあってもおかしくない。
みんなに喜んでもらえることがたくさんあっても
おかしくなんてない──
ヒカルちゃんも手伝ってもらうことがあると思います。
今から心の準備をしておいてね。
そして、やっぱり頼りになるお兄ちゃんは──お兄ちゃんは、
とりあえずうきうきするあの子のそばにいて
大皿に山盛りのメニューをうっかり増やしてはいないかどうか、
見ていてあげるといいのかもしれません。
あの子はまた、何かいいことがある予感でうずうずしている気がします。