『時計は回る』
あっ!
という間に
もうこんな時間!
ちょっと腰を落ち着けて
小さな子の寝かしつけの絵本を
選んでいただけで──
窓に差す日差しは傾き
コーヒーはぬるくなる。
いつのまに──
誰が私の時間を
奪っていったのだろう!?
……
がらがらどんのせい?
お休みが続いて
できることがいっぱいあるなんて
思っていても、
このゆっくりした時間の流れに
慣れたのが理由なのか
あんまり思ったほど有効に
たっぷりの時間を使えていない気がする……
これは、みんなに
相談をして
お話を聞いてほしい気分!
ねえねえ、
どうしてる?
って。
お兄ちゃんも、聞いてくれる?
空いている時間をどう過ごすか、
難しい課題を抱えた蛍のため
ぜひ参考にさせてください。
でも、時間が早く
流れて行った不思議な出来事のおかげで、
冷蔵庫のプリンは固まったようだし
煮物にも味が染み込んだ頃。
悪いことでは
ないのかも──?
お布団に入る子供たちの枕元へ、
ホタお姉ちゃんが絵本のお話を届けに行く約束の時間も
この様子ではきっともうすぐのはず。
楽しみに待っていて
くれるでしょうか。
もう寝床が待ちきれないほど
朝から大暴れを続けてすぐにも寝付けそうな
子供たちばかりだもの。
きっとぐっすり眠るのだって大好きに決まっている。
目を閉じて
時計の針がたくさんくれるいい夢を
見ようとしたがる──
いい子のみんなに会える時間が
増えるのを、
今から楽しみにしています。