氷柱

『マイペース』
みんながそれぞれのペースで
自分に合った運動を!
いいことね。
春らしい気候は
どんな挑戦も私たちに許すものだから──
少しがんばりすぎて
ばてることがあったっていいの。
その経験はきっとその子だけの
立派な財産となって
大きなレディに育ててくれるというわ。
勉強ばかりで何にも体を動かすことをしないで、
小さい妹に聞かれても答えられず
ごまかすよりは──
いいわよね!
季節が暖かく、
人を活動的にしていくと
立夏みたいな明るい子や
小雨ちゃんのがんばるところは
誰にだってうれしい。
まぶしく輝く
我が家の宝物ね──
うーん、でもさび付いている気がしたり
カビが生えていてもおかしくないほど
日陰にこもっていたって、
そろそろさわやかな季節は
心地よいそよ風とともに──
何もかもすっきり、
久しぶりに干した布団のように
快適に染め上げてしまうかもしれない。
別に誰かが
そろそろ運動した方がいいのか
危機感を感じはじめたということではなく──
いえ、多少さび付いていたって
私だって全然できない方というわけではないのよ。
いやいや私の話というわけではないけれど、
まあ──
たとえば──
たまには体を動かしたいと相談された時、
私の下僕ならどう反応するか
ちょっと興味があると思って!
私のかわいい家族たちに聞かれて
的確なアドバイスができるものだろうか?
私としては──それくらい知っていた方がいいと思うのよね。
で?
あなたならどう答えるの?
言っておくけどあんまり大変そうだったり
面倒だったりするのは気が進まない子だという前提条件くらいは
付け足してもいいわよね。