氷柱

『その次の日』
ほら!
いつまでも浮かれた気分で
いないように。
楽しいお祭りの後は
いつもの日常にしっかり戻っていくまでの
後片付け!
そしてもちろん
残りわずかになったこの年に
きちんとした区切りを
つけられるよう、
一年最後の大仕事。
そう、
大掃除!
この一年、
こつこつがんばって
毎日を胸を張って過ごしてきたか、
その積み重ねで
あと数日が気持ちのいい締めくくりになるか
決まることになっているの。
もちろん
私が特別に目をかけてあげている
下僕なんかは──
みんなの見本になる
すっかり悔いのない年越しで
すがすがしい新年を迎える準備が
もう完全に整ったころだと
思うけど?
まあ、だとしても
順番的には
ご主人様に次いで二番目ということだけどね!
ふふん。
私は優しいから
考えてみたんだけど、
お仕事が終わった子から先に
昨日の残りのクリスマスメニューや
ケーキの残りの好きなところを選べるようにしたらいいって
蛍姉様と相談したの!
そうしたら
あんまりそれは
モチベーションが上がらないんじゃないかな、
だって……
そうなの?
一年の終わりのラストスパートに
がんばっている子には
少しでもごほうびがあってもいいと思ったの……
あんまり派手なことでなくても
どうにか乗り切ったことを
ちゃんと見ている人がいるよって
がんばったで賞!
みたいなの。
下僕はどんなごほうびが
うれしいの?
参考までに聞いてあげてもいいわ──