虹子

『おおきなおむかえ』
おにいちゃん!
おねえちゃん!
みてみて!
にじこのおうちの、
おうちのまえ──
せがたかく
とおくまでかげをつくる
おおきなおくるまがやってきたの。
にじこ、しってる!
しってるよ。
あれは──
ママのおおきなおくるま。
はたらくママの
たよりになるおくるま。
そのなも
ロケバス。
はいゆうさんも
うらかたさんも
おてんきおねえさんも
じむしょのひとを
ぜんいんのせて
はこぶよ──
どこまでも。
きょうは、みはるおねえちゃんと
それから
つららちゃんを
おむかえにきたんだって。
つららちゃーん!
ママがよんでるよ!
ロケバスで
おでかけするんだってー!
どこへ?
うーん、たぶん
ロケちへ!
にじこ、きょうはこれから
あそびたかったけど。
つららちゃんと
おやつたべたり
あそんだり
おやつつくってもらったり
してほしかったけど
ロケバスがむかえにきたのなら
なんか──
それはもう
しかたがないな!
おおきい、
おおきすぎるもんな!
あのね、きのうね──
ケーキをつくってもらったの。
つららちゃんは、ざいりょうをはかる
おしたくをするだけで
じぶんでつくってるわけじゃないよっていうけれど
にじこには、どうちがうか
わからない……
だから、つららちゃんがいないと
ケーキがつくれなくて
さみしいよ!
はやくかえってきてね。
ロケちにいったら
にじこのかおをおもいだして
はやくかえるの!
やくそくしようね。
にじこは
さみしいとき、
つららちゃんが
かえってくるのを
よるもねないで──
まってるからね!