『ミステリー』
来月はバレンタインですね!
おっと
いけない──
いきなりぐいぐい行き過ぎて
お兄ちゃんがびっくりしてしまうパターンです。
ホタ、もうわかってるの。
一人で話を進めて
後で冷静になったときに
あれ、あの時のお兄ちゃんは
返事に困っていたんじゃないかなと思い当たって
ベッドでごろごろ
どうしよう!
となったことを何度か繰り返したので
さすがにもう学んだよ。
なので。
おほん。
あの。
もうそろそろ
お正月の記憶も新しい
一月が半ばを過ぎましたね。
おいしかったなあ──おもち。
おっと、今度は回り道すぎ。
蛍は来月のバレンタインも
気合を入れて準備を始めているので
お兄ちゃんはまたおいしいものが食べられそうな期待を
ちょっとしてみてもいいかもしれません。
頭に思い浮かべてみて。
お兄ちゃんの生涯で
もっともおいしかったチョコレートの味を。
ミルクチョコかな──
意外にもホワイトチョコだったりして!
ほろにがさが深みを増す大人の味かもしれない。
じゃあ次は想像してみてほしいの。
そんなおいしい頬が落ちるような
人生最大のチョコレートの思い出を
一口で飛び越える
強烈な衝撃。
電撃のように
隕石の直撃のように
天使の鳴らす楽器のように
ものすごい体験。
蛍のお兄ちゃんだけが
知っているような。
先にそんなことを言って
ハードルが上がるんじゃないかって?
むしろ望むところです!
一年に一度だから
はりきって──
自分でも驚くくらいの
奇跡が起こったら。
お兄ちゃんと過ごす記念の日だもの。
ハードル爆上げもなんてことないです!
でも、毎年バレンタインといえば
海晴お姉ちゃんがいきなり思いついちゃって
毎年同じことをやっても面白くないから
今年のテーマはこれでいこうと言い出したり
蛍もなるほどなー
それはいい!
感心したりテンション上がったり
一人で鼻歌を歌っているつもりが
見ていた子たちに
蛍ちゃんが踊っていたよと言われたりするんですけど。
今年はまだ海晴お姉ちゃんの音頭がなんにもないの。
特に新しい試みもないのかな?
それならそれで蛍は理由もなく踊り出すんだけど
ほら、あんまり好き放題だとどうも蛍の思いつきだから
子供っぽい感じになるでしょう?
コスプレや──
動物ものとか。
やっぱり少し相談しながら作れたらいいかなあと思うこともあるの。
大人っぽい考え方の人と──
あれっ?
そういえばお兄ちゃんもいる──
あ、だめだめ。
それじゃあサプライズにならないもの。
でも一応
参考意見なども聞かせてくれたら
迷っている蛍の道しるべとなるかもしれません。