虹子

『きょうのおはなし』
きのうは
あったかい日。
きょうは
さむーい日、
さ、さささ
さむーい!
おそとにでられないし──
ユキおねえちゃんも
おへやでおやすみ。
きのうは
おさんぽして、たのしかったの──
ユキおねえちゃんと
おにいちゃんとゆくおさんぽが
こんなにたのしいなんて!
はれた日のおそと──
あたたかいおさんぽ。
そのとき、みぞれおねえちゃんがいうよ。
にんげんはふたつにわけられる。
おさんぽのたのしさを
しっているひと。
そして──
またおさんぽのたのしさをしらないひとだ!
みぞれおねえちゃんは
まだしらないほうなんだって。
ええっ!
そんなかっこいいことを
いっておきながら!?
だから、おさんぽの
たのしいところを──
たくさんおしえてもらいたいんだって。
にじこ、もっともっと
おそとがあったかいほうがよかったの──
そのとき、みぞれおねえちゃんがいうよ。
あめの日のおうちのなかの
たのしさをしっているひとと──
まだしらないひと。
みぞれおねえちゃんは
なんと、しっているひとだったのだ!
おやつをつくって
おいしくたべて──
そうすると、もうすぐに
よくはれた日がやってくるんだって。
ほんとうかな?
さむい日のよいところを
にじこは、まだしらない──
それをしるのは
きょうになるかもしれないのだ!