綿雪

『冬の一日』
寒い日が続きます!
小さな子供たちは元気だけど
ときどき、びっくりするくらい冷たい頬や手を
触らせてくれることがあったりして
いたずらばっかり!
ユキがちゃんと見ていて
あったかくしてあげなくちゃ。
なんて──フフフ。
クリスマスも近づいて
なんだかそわそわしている子も増えて、
あーちゃんなんて、どこまでわかっているんだろう?
みんなのお話を聞いて
とってもうれしそうにしているの。
かわいいあーちゃんに
すてきなプレゼントが届くといいですね。
そして、やっぱり気になるのは
この寒さでみんなが風邪をひいたり
体を壊したりしないかということ。
よくきいた暖房、
暖かなお部屋──
それでも子供たちは
はしゃいでどこかへ行ってしまうし
お姉ちゃんたちも忙しそう。
もうっ!
ユキがこんなに心配しているのに。
お部屋に残って
あたたかくして
みんなの帰りを待って──
窓の外の景色を眺めると
もうすっかり冬らしくなり
一年の終わりが近づくことを知ります。
こんなに、毎日が厳しく寒くなるまで
長い時間をかけて
いろんな日を積み重ねてきたの。
降り積もる雪の日や
ぎらぎらする真夏──
穏やかな時間も大変だった日も
お兄ちゃんやみんなと一緒に過ごしていたら
もう一年が終わってしまうなんて
もうそんなに!?
なんだか嘘みたい!
こうして、暖かいお部屋で
うとうとして
ふいに目を覚ましたら
まだ夏休みの宿題が終わっていない! なんて声が
聞こえて来たりしないかな。
いつでも頼りになるお兄ちゃんや氷柱お姉ちゃんが
駆けて行って──なんて。
ほら、この聞きなれた足音は
大好きな人が近づいてくる合図。
もうすぐ──きっと
また新しい年が来ても一緒に過ごせる人が
これから、あと残り少ない今年や
楽しい日々をきっとすぐそばにいてくれるために
やってくるんだろうと
小さなユキはそんな気がしている──