青空

『あのおへや』
それは
ふしぎなおへや。
でてくるでてくる──
りっかのおへやから
ぞろぞろ
たっぷり
でてくるよ。
おようふく。
おにんぎょう。
おてつだいの
みぞれ。
あのおへやにないものは
なにもない。
みたこともない
おかしのつつみまで
でてくるしまつ。
なんで!?
うららがいう。
なんで……?
こさめがかんがえる。
なんで?
りっかがこたえる。
そうして
りっかのおへやは
かたづけてもかたづけても
ものがある。
なぞと
きぼうと
おんなのこのまいにち。
それが
みっちりぎゅうぎゅう
つまったおへやだと
だれかがいう。
そらも、おおきくなったら
おおきなおへやを
みつけるからね。
おおきなおへやに
おおきなものも
ちいさなものも
こものも
おかしのつつみも
まるいのもしかくいのも
ひかるのもくろいのも
そらもあーちゃんも
ぜんぶしまっておくと
みんながやってくる。
みて!
りっかのおへやはにぎやかだ。
あーちゃんがはいっていく!
はこばれて、でていく!
ほーら
みんながおおさわぎだ。