星花

『ぽつぽつ雨』
今日は薄暗くて
冷たい雨が
しとしと
ぽつぽつ
家の中も外も
どこにいても寒くて
見通しの悪い日。
たいへんだ!
過ごしにくい日を
乗り切るには──
暖かい部屋にみんなで集まるしかない。
おやつを用意して
顔を合わせて、
いろんな話をしながら
雨の音に負けないで
ぱくぱくぽりぽり。
にぎやかに過ごすしかない。
私たちのにぎやかな家が
暗く沈みがちで
どんより淀んだ気配がしそうな頃──
まあ、実際は全然そんなことないんだけど
寒さを理由に
集まっても仕方がない!
というわけです。
それにしても、情報交換をしていると
有意義な話も不思議な話であっても
わいわい盛り上がるものです。
さくらちゃんが見た
物陰で大きく伸びあがるような
大きなお姉さんの影はいったい──?
お兄ちゃんとお買い物に行って
デートだと楽しそうだった
ホタお姉ちゃんが
なぜか少し見た目も大きくなっていないか
気にしていた理由とは?
一緒だった虹子ちゃんが喜んでいたという
お買い物の内容、
明かされないままであるその秘密に──関係があるのでしょうか。
やがて暗い部屋に
小さな明かりが灯り──
日が暮れても、
話は尽きることがない。
雨は続き
おやつは途絶えることなく持ち込まれ、
お天気の悪い日の過ごし方は
こうして続くのです──