春風

『しとしと』
お天気は──
しっとり
残念な雨模様。
さらに湿度はむしむし。
あまり快適とは
いえない一日──
しばらく続いた暑さの後、
私たち家族が迎えた
7月の生活は──
すっかり元気をなくしてしまう
雨の日です。
あんなに元気だった
小さな子たちも
長く家の中で過ごして
少し元気がないような
まあ、そんなに
そうでもないような──
このままでは、家中から
にぎやかな声が
なくなってしまうかもしれない。
そうならないために
せめて、春風は一人だけでも
気合を入れて
みんなの力がつくように
心のこもった食事を作っていきたい。
食べてもらいたい!
あんまり雨が
続くので──
まるで自分が言われているようだと
私たちのかわいい小雨ちゃんがまた
自信を無くして
うつむいています。
そんなの、いけないのに!
でも、考えてみたら
小雨ちゃんが名前にちなんで
しっとりしているというのなら
春風は今日も
あたたかくて
やさしく吹き抜け
みんなをはげまし元気付けるそよ風になっていくと
そういうことに?
そ、それは──
そういうこともあるのかも?
そういうことなら
しょうがないですね!
天使家三女は
こんな灰色の雲の下でも
ぽかぽかときめくよう。
あの日の薄桃の桜の代わりに
色とりどりのあじさいの間を
吹き抜けていく──
そういうことも
今年の夏はあるのかもしれません。
しとしと雨を
どこまでもつらぬいて
大好きなあなた、
そして家族のみんなを支えたいと願っています──