『たのしもうね』
ほしは──
光り──
今年もクリスマスがやってきます。
一年の一度、
寒い冬の透き通った空気の中で訪れる
やさしく幸せな祝福の日。
せっかくだからと
願い事ばかりが
あれもこれも──
いつまでも尽きない。
いつまでもわがままな願いばかりが──本当にずっと。
お兄ちゃんに歌を聞いてもらいたい子供たちが
とっても上手に歌えますように。
この日だからこそおいしいものを
蛍がたくさん腕を振るって作り上げられますように。
いっぱい食べてくれますように。
あわよくば、せっかく全員分を用意した
サンタのコスプレを
みんなに着せることもできますように。
夕凪ちゃんが欲しがっていたみたいに
背の高いもみの木も伸びますように。
天を突き雲をはるかに飛び越え
青く澄んだ晴天にも藍色の星空にも届きますように。
一年に一度のこの日が
誰にとっても素晴らしいもので、
楽しくて暖かくて
世界中が今日を幸せに過ごせますように。
まだまだ尽きないで
あふれてこぼれてやまない願い──
うまいこと叶いそうなものだってあるし、
今はちょっと難しいかもしれないものだって少しはある。
小さな馬小屋の真上に
ベツレヘムの星がまぶしく灯った時から、
ずっと長い年月
その暖かなお誕生日を祝う人は絶えず、
願い事も続いていきます。
今年は私たちが
願い、そして祝う人々の列に連なるうちのひとり。
それぞれが、ほんの小さな祈りを
胸のうちに大事に守る
そんな人のひとり──
どうか、すべての願いが叶いますように。
クリスマスがみんなにとって
少しくらい無茶を言ってみたくなる日でも
一年に一度くらい
まあいいか──でなにもかも全てが通る日でありますように。
この日に生まれた赤ちゃんが
今夜もまた世界中を見守っていてくれますように。
私の大切な家族が風邪なんてひきませんように
少しだけ寒さが和らいでくれるといいな。
今年もにぎやかで何も怖いことなんてなくて、
みんな元気でいられる冬の日です。
どうか、来年もみんなと
クリスマスを過ごせますように。
できれば、同じ願いを持つ家族が
いてくれたらうれしくて──
その子の願いも叶うついでに
蛍にもちょっといいことがありますように。
メリークリスマス──
いいことばっかりがありますように。
私たちを見守ってくれるお星さまが元気でいてくれますように。
サンタさんも、風邪には気をつけてくださいね。