立夏

『サニデイ』
あーあ
たいへんだ!
また立夏が調子に乗ってる。
何かといえば
歌いだし、
うれしくなると踊るし
すーぐ大きな声。
こんな調子だと
また氷柱ちゃんに怒られるし、
オニーチャンの前に出て
はずかしくなるし!
こまったな。
でも、しょうがない。
だっておやつの時間に
白い雪のような砂糖をかぶった
ドーナツがあらわれると、
季節を感じて楽しくて
とてもかわいいものだから、
もう立夏を止めるものは
何もない──
おいしいに決まっているから
さらに止まる理由の一切がない。
これではこまる──
そして冬の間に
今日くらい暖かいと
はしゃいでおかないともったいないような
スイッチが入って
もうどうにも
うれしいものじゃない?
よかったー!
はれたー!
これからも、暖かいといいのにネ。
寒くなってきたら
立夏の動きも鈍くなるのだろうか?
それにそれに
今日は何日?
23日!
明日は何日?
12月の──
24日!!!
立夏が止まるわけがない。
あー、こまってしまう。
やがていつか
クリスマスが過ぎたら
立夏の動きが鈍くなるとしても──
いったいここ数日は
そわそわして子供っぽくなるのを
どうしたらいいのだろう?
誰かが立夏の手をつないで
抑えていたらいいのかな?
星はひかり
立夏は歌う──
清らかな夜の気配を
鼻の先でクンクン探り当てながら!