『風の子はどこから来るの』
お兄ちゃんも少しまえまで
さくらと同じこどもだったんだって
みんながおしえてくれるの。
わんぱくで
かけっこばかりして
カレーをおかわりするのがすきで
いたずらしておこられて
よくなく。
ほんとう?
そうかなあ。
だって、それじゃあ
泣き虫のさくらが
お兄ちゃんみたいに
いつか大きくなるみたいだもの──
このごろなんだか
あったかい日がつづいて
こどもたちはさそわれるみたいに
おそとにあそびにでる。
わたげをとばし
てんとうむしをさがし
あせをかいて
せんたくものをふやすの。
よいふくが
よごれてしまうけど
でも、そわそわしてしまうでしょう?
こもれびがおどって
おそとはまねく。
こどもたちをみんな
つれだすまで──
お兄ちゃんも
むかしはこんな気もちで
あったかい日をすごしていたなんて
そんなこと──
あるのかな?
さくらもおそとに
出てみたかったから
おいで、おいでとよぶこえが
どこからとどくか
わかるかもしれないって──
かけっこでおいこされたり
いたずらで泣かされたり
こわい虫がとんできたって
走りまわって
いつのまにか
汗びっしょりでかえってきた!
お兄ちゃんはこどものとき
なにかをみつけた?
お日さまのしたへ
さそうこえ──
さくらも同じものをみつけられたらいいな!