『その時が』
あけましておめでとう。
大変なことがたくさんあった年も
全てのものが辿る定命の決まりの通りに終焉を迎え、
生まれたての新しい年に
私たちは存在している。
やがて、いつか終わる儚い年月も
いまはまだ──
未来にあらゆる希望が叶いそうな
どんな夢でも見ていられる時間だ。
何を語っても許される時間だ。
せいぜい大きな新年の目標を立てるといい。
そして新年も三日目。
ついにやってきたな──
おせちやお雑煮、
あんなにおいしいおしるこにさえも
家族みんな飽きてしまう時が──
思えば──兆候はあったのだ。
人気メニューの伊達巻きとくりきんとんは
年が明けたその日のうちに
なくなってしまったのだから……
というわけで
今日はおせちを冷蔵庫に詰め、
使い慣れた食器を並べて
ごはんと煮物。
子供たちなどは──
久しぶりのいつもの食事がうれしくて
ごはんなどはふりかけだけで
おかわりができるくらいだ。
フフ──私たちにも
あんなにごはんがおいしい
すばらしい頃があったのかな。
今ではせめて
ふりかけだけじゃなくて梅干しも欲しいというのにな──
この街では三が日も
昼の間は暖かくて
お正月の遊びもよく庭で遊べたな。
体を動かしてよく食べて
眠りについたら
その後の話は──
日常に戻っていくその日のメニューは
カレーか
唐揚げか──
意見が分かれているところだ。
オマエも希望があったら
どんどん伝えておくべきだと思う。
華やかなお祝いの日々──
夢の時間は過ぎていくかもしれないが
オマエの願いや夢を聞くのは
いつだって楽しいんだ。