青空

『さむさにつよいそら』
さむさ!
みんなをこまらせる
わるいやつ。
うー、さむいさむい。
にげて!
あったかくして!
おうちのなかに
いるようにね──
さむいからね。
かぜひくからね。
こどもにかぜをひかせるさむさは
とってもつよいやつ。
あったまったら
やっつけにいこう!
こらしめて
さむさは、おやまへにげていく。
そのあとさむさは
はんせいして
あたまをまるめて
たきにうたれて
よいこになってかえってくるんだって。
かえってくるんだ?
でも、よいこになったから
それならいいか。
あそんであげる!
いいことをしたそらちゃん──
おうちにかえっておひるねするよ。
そらちゃん
そらちゃん──
あれは、そらをやさしくおこすこえ。
きいて!
あのね!
さむいのをやっつけた!
さむいのは
たきにうたれた!
でも──
ほんとうは、そらちゃんはおうちにいて
あったかくてねむっていたんだって。
だからさむいのかー。
さむさをこらしめるそらちゃんはいなかった。
でも、そらをこまらせる
わるいやつがいたら
おにいちゃんがやっつけてくれるって!
さむさでも
なんでも
あつさでも
なんでも
かえるでも
なんでも
そらがおふとんをはねのける
わるいねぐせも
おにいちゃんがおふとんなおしてくれるから
もう、こまらない。
よかったー!
そらはあったかくしていよっと。
それで、おにいちゃんとあそぶの。
そらはほんとうは
さむさにつよくないんだよー!
って、おはなしをきいてもらうよ。
しってた?
そら、しらなかった!