虹子

『かわいいぞう』
こどものまいにちに
ひつようなのは
どうぶつ。
たのしい
あそびあいて。
まなべるせんせい。
ゆめのなかにもきてくれる
やさしいおともだちなの。
にじちゃんのおともだちは
いつでも、ぞうさん。
こおろぎのこえがきこえてきて
いっしょにうたっても
いちばんのだいすきな
どうぶつは？
それは
ぞうさん。
かがやく
くりくりのやさしそうなひとみ
のびてゆく
ごはんをまきとる
ながいはな、と
そらもとべるみみ。
ふとすぎるあし。
なにもかも
かわいいの。
きっと、にじこのためにいるみたい。
かわいいねこはねえ
にげるでしょう？
とかげも、おさるも
すいすいにげる。
ちょうちょも、からすも、ハンカチも
かぜにのってにげる。
にげたらすぐに
おにいちゃんが
かわいいにじこのために
つかまえてくれる。
そうすると
おにいちゃんがはしっていって
とらよりはやくはしって
とおくにいってしまう。
ねえ、おにいちゃん。
からだのおおきいぞうさんは
どっしりとして
にげないよ。
ひろいせなかに
ふたりのれる。
あと、さんにんくらいのれる。
つめれば……あとはちにんくらい。
でもね、にじこのおともだちだから
にじちゃんがのっているときが
いちばんよろこぶんだよ。
それで、にじこは
おにいちゃんがのっているときが
いちばんよろこぶから──
ふたりでのれる、ぞう！
すきなどうぶつのおはなしは
これできまり！
いつ、どこにいても
おにいちゃんとのりたいから
ぞうはやってくる。
にげないで
こっちをみつめる
かしこそうなおかお。
いつもかっこいいおにいちゃんがいるにじこ、
いつもにじこのことがすきなおにいちゃんがいるにじこの
おともだちはみんな
にじこのことがすきでやってきてくれて
とてもかわいいな。