春風

『新春』
あけましておめでとうございます。
新しい年が無事にやって来て
今年も春風は一つ歳をとり、大人になります。
日々、お嫁に迎えごろに育っていく春風を
どうか私のただ一人の王子様としてすぐ近くで見守っていてください。
これからもいつも一緒に過ごす時間をきっと後悔はさせません。
お正月のことを新春って言うでしょう?
風情を感じて暖かい言い回しですよね。
気温でも暦の上でもまだ春は遠く、厳しい寒さが続きますが
年が明けて、誰もが待っている優しい春に確かに近づいているの。
梅の花の香りとうぐいすの歌がどこからか漂って来そうな
のどかでのんびりした気分になれる初春の喜びを感じる一日。
初詣の甘酒でほっとあたたまりながら
みんなと過ごすことができました。
年が明けるたびに新しい春がやってくるなら
名前に春がついている春風も
新年が来るとフレッシュに生まれ変わりそうな気がしてきませんか?
なんだかお得な名前をもらいました。
だからまもなく春風をお嫁にする方にもこれはとてもお得でラッキー、
新年の慶事が一つ増える楽しい家族を作れるの。
季節の春と一緒に
やがて迎える春も近づきつつあると言ったら
少し強引でしょうか?
でも一年の計がここにあるというお元日。
多少は強引で困ってしまうくらいが
元気があって、これからも賑やかに過ごせそうで縁起がいいと思います!
今日、みんなで出かけた初詣は
ちょっと大人しい子が多かったから心配していたの。
年が明けたばかりの神社は独特の清浄な雰囲気があって
小さい子たちも
何か思うところがある
身が引き締まるような大事な一年の始まりを感じたみたいです。
みんな真剣に手を合わせて
普段おどけているほっぺたぷにぷにの横顔がいつになく凛々しく
とてもかわいいの。
もちろん、そんなにぷにぷにしていないヒカルちゃんもまじめな顔。
王子様も見とれるくらいに立派な表情で
この一年に
大切な誓いを立てていたのでしょうか。
そんなみんなも
帰ってきたらもう手が付けられない暴れっぷりでおせちをとりあって
人気のだて巻きと、付け合せのミニスパゲッティをとりあって
お兄ちゃんのお隣の席をとりあって
今年はまじめな年になるのかしらって一瞬でも心配したのが嘘みたい。
お隣の席はどうにかオーラと迫力を駆使して春風が勝ち取ったからいいものの
元日くらいは女の子らしい落ち着いた振る舞いを期待するなんてとても無理。
頼もしくてありがたいことです。
今年もたくさんお姉ちゃんを困らせてください。
一緒に大きくなっていこうね。
慣れない神社で緊張したのに
ぜんぜん気疲れなんてものがない元気いっぱいみたいに見えていたけれど
いつもより早くおねむになってしまったのは、なんだかんだで
いろいろ普段はできない経験がたくさんできた証なのかもしれませんね。
春風もやっぱり昨日は年越しまで起きていたからかしら?
新鮮な景色でいっぱいの日がまだ終わってほしくないのに
そろそろまぶたが重くて
みんなと同じくエネルギーチャージの時間が来たみたいです。
一年を占う楽しみな初夢のために
今日は王子様も──お疲れ様でした!
また明日も盛り上がって年明けらしいお話を
たくさんできたらと思います。
これからも毎年重ねていくよき日。
大切な経験はどれだけ積み重ねたって多すぎることはないわ。
すてきな夢のお話を明日もしましょうね。
今夜、春風が見る初夢はもう決めているんだから
こればっかりは神様にだって変更は不可能です!