果南視点で、鞠莉の出番を多くしたかったけどそうならなかった気がするSS

グループ名の募集は11日の17時までなので、あと一日ほど。もしここを見ている方が、応募を迷っているとしたら、余計なお世話かもしれないけど。どんなグループ名であったとしても、この作品に興味を持っていることは伝わるはずだし、それは作品に携わっているたくさんの人たちにとってもうれしいことだと思うので、別に難しく考えないで応募してもいいのかもしれません。読者から募集するということは、洗練した意見ばかりを求めているわけでもないだろうし、候補が多くて困ることはないと思うし。そんなことを自分に言い聞かせつつ、とうとうシャインライクサンシャインも応募してきました。英語表記にしてみたけど。もう一つくらい考えてみたいです。
ただの名もない一読者として、次号のG’sマガジンの投票で、いろんな候補を見るのをめっちゃ楽しみにしています。
とか真面目な言いつつ、こんなSSです。すみません……一応、自分のサイトの二次創作のノリは、外には持っていかないように気をつけています。

『ある日の部員勧誘』
放課後、マリーちゃんが教室で居眠りしているという報告を受け、
「もはや、のがれることはできんぞ」
と、こそこそ姑息な罠を考えているらしく、くらやみ団の格好をしてかえって目立っているチカが三年生の教室に入ってくる。
「マリーちゃんはキンダーの頃みたいなダンスって言ってるけど、本当のアイドルはもっといろいろあること、わかってもらいたいの。きっと一度見てもらえれば意見も変わるはずだよ!」
微妙にはた迷惑なことを考えたらしいチカが、ポータブルDVDプレイヤーを手にマリーちゃんの机に近づく。ゆすっても起きないみたい。
「これは睡眠学習で刷り込むチャンス?」
と、本人も自信がなさそう。まあ、ダメもとでやってみたら?
「あれ、DVDプレイヤーが動かない」
「思い出した。部室のプレイヤーは、ヨハネちゃんが落として壊しちゃったんだ」
「ふわあああ! なんでチカに黙ってたの!?」
「うっかり壊したのは自分がいけないし、きっとチカが知ったらがっかりするから、アルバイトをして返すから黙っていてって頼まれて。でもばれちゃったね」
「そこは悪魔の力が壊したというわけじゃないんだね。よしこちゃん、いい子だよ! でも、仲間なんだからちゃんと話してほしかったよ! みんなで使うものを一人が弁償するなんて間違ってるよ!」
たまにリーダーらしいことを言う。
「でもそういうことだったんだ。今日、指を怪我してばんそうこうを貼っていたのは。苦労してアルバイトをしているからなんだね」
「あれは、けさお弁当の用意をしている時に切ったって言ってたよ」
「そうなんだ。エプロンを付けてお弁当の支度をしているよしこちゃんの姿って、ちょっと想像がつかないけどなあ」
よしこちゃん、いい子なのに言われ放題だね。
「でもそういうことなら、こうなったら目の前で踊って見せてあげるチャンスだよ!」
周りの三年生のみんなが、くらやみ団が何かをするみたいだとざわざわしつつ教壇にステージを作ろうと、教卓や机を横にどかしている。いつも私を頼ってよくチカが来ることがあるから、みんなだんだん慣れてきたね。そうしてはじまるチカのステージ。
「こわせーるものさ!」
わーわーと、最初から乗り気で準備したのでそのまま盛り上げてくれるクラスのみんな。
「ふー、はじめての三年生クラスのライブは大成功だね」
「目的が変わっている気がするよ。マリーちゃんに見てもらうんじゃなかったの?」
それとライブが成功したのはチカのアイドル力というよりは三年生のすぐれた保育力のおかげだったような気がするよ。
「でも、どうして果南ちゃんは同じステージじゃなくて観客のほうにいたの?」
今回は保育力を発揮する側だったからなのかも。これからもっと練習して、みんなでかっこよく同じステージに立とうね。
「うーん、むにゃむにゃ。ホワット? 今のはいったい何だったの?」
マリーちゃんはねぼけまなこで見ていてくれたみたい。
「何がなんだかよくわからないけど、くらやみ団ちゃん! とってもかわいいダンスだったよ! ちゅーしてやる! ちゅっ! あっ、もうこんな時間なの? 予定が! ハードスケジュールが! ブレイクアウトだわ! 習い事に遊びにどこかでぶつかる恋の予感に、ジャパニーズハイスクールガールはまいにち忙しいよ! また踊って見せてね、くらやみ団ちゃん! チャオー」
クラスメイトも、じゃあそろそろという感じで帰っていき、取り残される私たち二人。
「忙しいんだって」
気に入ってもらえたのはよかったんだけど、自分が前に出て踊る気はなさそうだったね。
まあ今のところは、ひらいてーって歌ったらあまりワイルドにならないでむすんでひらいてみたいになりがちなところが、まだチカとルビィちゃんにはあるかもしれないから、仕方ないね。
「チカはあきらめない! ぜったいにマリーちゃんをくらやみ団に入れてやるんだから!」
混乱しているみたい。
「でも、今日は帰って泣く! 果南ちゃんの胸で泣く!」
「じゃあ泣いたらそのあとで練習しようね」
「うん! その前に何か食べていこうよ。もりもり元気を付けていこう! このあたりで何か食べていくところは、定食もやってる魚屋さんの魚正しかないからそこにしよう」
今回のSSだとそういう設定みたいだね。自分の住んでいる町のことをまだ知らないみたいな話はなんだけど、なんとなくファーストフードのお店くらいはありそうだけどなあ。今後の情報待ちだね。
「みんなも呼んで、後でマリーちゃんが聞いたら自分も行きたかったってうらやましがるくらいのsweet&sweet holidayしよう!」
魚正さんでスイートできるかなあ。