『おもいのまま』
そらはいっさい。
うまれていちねん。
あかちゃんは
できないことばかり。
おにいちゃんに
のぼっても
いちばんうえまでいけない──
ゆきをかかえて
もちかえっても
べしょべしょ
なにもない──
ふしぎだ！
いっさいだからだ！
おおきくなれば
うたがじょうずになり
おどりがじょうずになり
よくたべるようになり
やがて──
おにいちゃんより
おおきくなる！
かもしれないんだって。
そんなに！？
そ、
そんなにーっ！？
はやくおおきくなりたいな。
でも、おねえちゃんになっても
あかちゃんみたいに
こまったこまった
どうしようっていってる。
ちょこが
とけないよ！？
ちょこが
かたまらないよ！？
ちょこが、
ちょこが──
こんどはおいしくできたよ！？
でも、どうしよう、
ばれんたんはまだだよ！？
おおきなおねえさんも、
きょうをばれんたいんにはできないの。
おおきなおねえさんよりおおきい
おおきなおおきなおねえさんも
きょうをばれんたいんにするのは
できないの。
そうしてみていたら
おにいちゃんが
ちょこをもらって
おいしいっていった！
そのあとね、
みんなは
ばれんたいんは
もっとおいしくなるよっていった！
こまりごとで
あかちゃんとおねえちゃんが
きょうもないている。
おおきくなるのは
いつだろうな──？
