海晴

『雨の日は』
今日も、家のどこかから聞こえてくる
楽しい雨の歌。
やっぱり雨の日は
外で遊べない分、
こんな日だからということをやらなくっちゃ。
家の中でできる、
アルバムの片付けや
タンスの整頓、
子供たちから歌と踊りを教えてもらったり
体操もしたり──
あ! そうそう。
たまってた掃除や
積ん読も崩したいし
あれ──なんだか
お庭に出られない
雨の日だからできることを探していたら
やりたいことでいっぱい。
なぜかいつもより忙しい──
不思議ね。
あれもこれも、
というやつだわ。
たとえるなら
ちょっと買い物に
行くだけのつもりが、
時間のあるからか
妙に目移りして
しっかりたくさん買い込む予定の時より
荷物がやけに重たく
かばんの持ち手が指に、肩に食い込む大変なことに──
という。
なんだかんだで
雨の音を聞く
のんびりと余裕のある気分の日。
こんな話をしている間に
どんどんやりたいことを
片付けて行けばいいのに!
とは思うけど、
そんなことを
しないのもまた──
やりたいことだらけの雨の日の選択肢の一つ。
日々、洗濯物が
溜まっていくから
よく晴れた時を狙って短期決戦で片付けるというのも
考えに入れて、
リビングのソファにいっぱい体重をかけて深呼吸──
読みかけの本が10ページでも進んだら自分を褒めてあげましょう。
そうしよう。
雨の日の歌を
一つ覚えたら──
それで大喜びしてくれる子供たちみたいに
一緒に手を取って喜んでみよう。
おうちで出来ることがある
雨の降る日だから
そういうことにしよう。