『達人の言葉』
じゃーん！
立夏だヨ。
守れない約束を
うっかりしては頭を下げ
人の話を聞かないで頭を下げ
調子のいいことばかり言って
後で頭を下げることにかけては
よく知られたもの──
それが立夏。
でも、しょうがない！
謝らないといけない時は
あるのだから──
この世に謝りすぎで死んだ人間はいない。
たぶんいないと思う。
だから立夏がいけない時は
反省しなくっちゃ！
あれ？
でも、すごく反省した時は
二時間くらい何にも喉を通らないから
休む間もなく謝り続けていたら
何も食べられない──
たいへん！
世界で初めて
謝りすぎで死んだ人間に
立夏がなるかもしれない！
そんな初めての記録は残せない──
というわけで
氷柱ちゃんはきちんとお友達に話して
今日は家にいることにしたんだって。
氷柱ちゃんもたまに
謝るべき時はある！
というお話。
でも不思議だなあ。
人間は誰でも間違えるのだから
子供の頃から早くも
みんなは謝ることを覚えないといけない──
誰でも謝るべき時が来るのだから
ためらうな！
と
頭のいい氷柱ちゃんよりも
立夏のほうが
よく知っているだなんて。
いけないことが知りたくて
すぐ調子に乗る立夏──
反省だけは覚えた女の子。
氷柱ちゃんが困ったときに
いつもすぐ駆けつけて
謝らないといけないよ！
と、すすめることしか
とりえがないとは
思いたくないのだけど──どうなんだろう。
