小雨

『慶賀新年』
2016年1月1日の
新しいはじまりが
日本中の全ての街と
私たちの家にもやってきました。
ダイヤちゃん、お誕生日おめでとうございます!
そして新年あけましておめでとうございます。
どんくさい小雨でも
どうやら毎日なるべく前向きにがんばろうとしていたおかげで
みんなに置いていかれずに
お正月を迎えられました!
ふー。
そんなことあるわけないんだけど
小雨だけなぜか遅れてしまってついていけないことが多いので。
いえ、なぜかっていうか原因は小雨なんですけど。
はっ!
いけない!
新年がはじまってそうそう悲しいことを考えて涙を流してしまうなんて
先が思いやられますね。
だからせめて最初くらいは笑顔で。
もちろんできればこれからもたくさん笑顔でいられるように。
お兄ちゃん、あけましておめでとうございます。
ついさっきまで、おそばの付け合せの好みでばたばたしたり
お気に入りのクッションを置いてなんとなく紅白を見ながら
やっぱりいい歌だなって思ったり
睡魔に敗れて寝込んでしまったちびちゃんたちをおふとんに運んであげたり
みんなの顔を見ているうちに
いつの間にか明けていた新しい年。
今年も一年
家族みんなになるべく迷惑をかけることなく
はしっこのほうでちょろちょろさせてもらって満足している小雨でありたいと思います!
あとほんの少しだけ背伸びして、何かできることがあれば──
小雨の一年はそれでいいの。
だから書き初めの目標はひとつだけ。
今年も家族みんなが健康でありますように。
小雨の目標ではないって笑われるけど
他には特に思いつかないから
これが今年もまた小雨のいちばん。
ちょっと調子が悪い気がしたら
小雨に言ってもらえたら
あたふたしながら
お姉ちゃんを呼んでこれるはずなので大丈夫。
いえ、あわてすぎて全然何もできないかもしれないけれど
とりあえず、一緒にあわてることだけはできるから
寂しいなんて気持ちだけならすっ飛ばしてあげられたらな、
小雨の精一杯です!
お正月の楽しみはいっぱいあって
ついはしゃぎすぎたり
箱根駅伝を応援しているうちに冬休みが過ぎていってしまう、
などということもありがちだそうですから
すごろくも、たこあげも、はねつきも
お兄ちゃんといっぱい過ごしたい三が日をみんなと計画的に楽しんで
今年の冬休みは七日までなの。
今から遊びたいことがたくさんあるみんなの話を聞いて
それなら、小雨はわりと後ろで引っ込んでばかりいるのが定位置だから
あんまり羽根をつきすぎてお疲れ気味の子がいるとすぐ見つけることもできそうで
お茶をあげたり
はげましたり、
うろたえたりする小雨がいて、
あれ?
あ、あの、ついさっきまでは頭の中で
少し後ろから背中を見守る司令塔というか
敏腕スケジュール管理担当みたいな
新しい小雨のイメージが一瞬わいて
短い冬休みで
みんなが忙しくしているときこそ
小雨が必要とされるなら!
って一瞬もりあがったのに
言葉にしたら逃げて行っちゃった──
えへへ。
やっぱり新しい年も堅実に
あんまり急に立派になれないし、地道な目標をたどって
一歩一歩。
なんにもできない小雨でも
ほんのちょっとだけの前向きのかけらを必死に探して
ゆっくり急がず
新しい年へ踏み出していこうと思います。
まずはあいさつをしっかり、
からはじめるのがいいのかな。
苦手ばかりでがんじがらめ、
でも毎日続けていれば、何かが変わるかもしれないし
変わらないかもしれないからその時もあんまり落ち込まずに。
小雨らしく地味に一日を積み重ねて
いつか心から笑顔で手を振って見送れる一年になれたらと思います。
たった今過ぎていった年に、
いろいろあったねと少ししんみりしながら
でもぎりぎりでなんとか笑顔。
2015年に、ありがとうございました。
お世話になった人たちに、ありがとうございました。
いつもそばにいてくれた家族に、ありがとうございました。
小雨のお兄ちゃんに
また新年早々からこんなふらふらした感じで
何も変わらずしんきくさい小雨になりそうだけど
でも、自分自身にだけは
いい一年になったねって言えるように。
まわりに心配ばっかりかけてしまっていても
最後にはどうにか泣かないでさよならを言えるような一年に
今年もしていきたい。
だんだんハードルの高い目標に感じてきて
ふるふる震えが止まらないのは
初日の出の朝日を見たら──
あ、おうちのあーちゃんもかわいいけどお正月の朝日もいいですものね。
新年の自覚が出てきてもう少しピシッとするかしら?
まずは朝寝坊しない、の目標から始まる一年。
きっとたくさんの人にお世話になって
あわてながらの毎日。
今、耳に残る除夜の鐘の余韻が消える頃には
すっきりした新年らしい気持ちで
とにかくがんばろうって思えているようになれたらいいな。
今年もどうぞよろしくお願いします。