虹子

『もったいない』
はれたおてんきは
ぴっかぴかのぴか。
おせんたくして、からりふんわりかわかすの。
おふとんほさなきゃ
もったいないよ。
あーもったいない。
せっかくのはれたひなのに
おうちのなかでおべんきょうなんてしてるひまはない
とおもうの。
ね?
でしょ?
おまけに、あさからおやすみのひ。
でてこいでてこい
ひかりのカーテンてまねきをして
よんでいる。
なつがこわくても、もうへいきなの。
だんだんまいにち
すごしやすくなってるよ。
こんなおてんきは
なつにはない。
ふゆにもない。
いちねんになかなかないようきだから
えんぴつおいて
まんがほうりだして
くつをはくのもわすれてしまおう。
おにわはめのまえ!
いまこそ、いちばん
きもちいいきせつ。
あるきだすタイミングをのがしたらもったいないよ。
あしたになったら、もうおひさまは
もくもくのくもでくもるかも。
はれていないかもしれないの。
おにいちゃんとにじことみんなのおやすみのひが
おわってしまうかも。
みんながいるから、いつでもできるあれやこれやらだって
ひなたぼっこや
えんがわのおひるねも
かぞくでごろごろ。
おしごとやおべんきょうでおうちにいないときと
ぜんぜんちがうもの。
あそんでつかれてねころんでもいいんだよ。
だっていま
はねまわって、よこになるまで
めいっぱいたのしまなかったら
もったいないんだもん。
それをぜんぶ
おにいちゃんもわかってるってこと
にじ、しってるもの!
おうちのみんなでおひるごはんのとき
すききらいいったら
たのしいごはんなのに!
もったいないでしょ?
おまめをひとつぶひとつぶ
おさじにのせて
ぱくっ!
もぐもぐ。
おいしそうにしたら
にじ、えらいでしょ?
まだあるんだよ。
おさらのおまめ。
おにいちゃん、みていて!
ひとつたべたら
にじちゃん、えらいなーって
びっくりして!
もぐもぐすくって
おさらには
まだまだいっぱいあるんだもの。
ぜーんぶたべるとこ
おにいちゃんにみせてあげる。
そうしたら、うれしいでしょ?
いいことぽこぽこうまれるから
これをたべなきゃ
もったいない。
おとしちゃったらもったいない。
にじこ、おまめはおちついてたべます!
いいでしょー?
もったいないことをしたらね、
あとから
ああー!
もったいなかった!
がっかりするの。
おにいちゃんが
しくしくがっかりするなんて
にじこ、そんなことさせない!
たのしいおうち。
にじこと
おてつだいしたりしましょ。
うたったりも。
はねたり。
でないと、はれたひなんて
すぐだよ!
すぐ、よるになっちゃうよ!
あわわ……
しってた?
よるになると
さみしいなー。
おへやにもどっておやすみするのは
もったいないな……
だから、よるもいっしょにいよう!
おこられない?
ねむくならない?
どうしたら!
だから、もったいないよるになって
あとから
ああー!
って、かなしまない。
かんがえたよ。
だってね、ふぶきちゃんは
あたまをつかって
いいことをおもいつくから
まねしたらいいかな、
にじ、ねむっても
ゆめをみるから
ぜったい、おにいちゃんがでてくるゆめをみる
そういうなにか
きかい。
あたまのいいふぶきちゃんにつくってもらおう!
どう?
あたまいい?
すぐにおねがいします、
って、たのんでおいたから
もうすぐなの!
にじこのおやすみのじかん。
ねむくなるまえに
うれしいことがあります。
とびあがるほど、いいこといっぱいのひは
もうすぐなの、まってるの。
よるになってもめげない。
にじこ、おにいちゃんをつかまえて
たのしいことするんだよ。