虹子

『ゆめ』
あけまして!
おめでとうございます!
げんきにね
あさ、とびおきて
あいさつしようとしていたら
みんながうたっているよ。
もういくつねると
おしょうがつ。
あれーっ?
まだ
おしょうがつじゃなかった?
そろそろ
おしょうがつでもいいのにな?
にじこ、まってるのに
なかなかやってこない
おしょうがつ。
なんでまちがえちゃったんだろう、
それはどうやら
にじこがゆめを
みていたからなの。
ゆめのなかで
きれいなふりそでを
きてみたり
みんなでかるたを
してみたり
おぞうにのおもちを
にじのおくちにあうように
ちいさくきってもらったり
していたのよ。
ううーん、ゆめだったのか。
あのね、ふでにくろいすみをつけて
おにいちゃんにとどけたよ。
はい。
どうぞ。
だいじな
ふでです。
ふといふでです。
なにか──
よいことをかく。
おにいちゃん
めをとじるよ。
こころをおちつけるよ。
ひとふでを
えいっ!
それをにじこがみていました。
まだなのね。
なーんだ。
って。
おそらをみたら。
よく
はれてたね。
すごーい
あおいそら。
すっきりきれいなの。
しってる!
ゆめでみた!
いつもより
きれいにはれたおそらを
はつひので
と、いうんでしょう?
なんだ。
にじこのところに
まちきれなくて、おしょうがつはきていたのね。
でも、みんなには
ひみつなの。
だってだれも、おしょうがつがきているってしらないんだもーん。
にじこだけ。
よーし!
おにいちゃんにもおしえてあげる。
にじことおにいちゃんの
いいおてんきよ。
はれて
よかったね!
すっごくきれいだね!
きょうのちょっとはやいおしょうがつ
にじこたちだけのものよ。
あしたは、おおみそか
いちねんのおしまいは
きちんとしめくくりたいので
みはるおねえちゃんが
にっきをかきます。
せきにんのあるおしごとよ。
おおみそかのにっき。
いちねんの
おしまいのにっき。
いつもいっしょうけんめいのみんなには
おつかれさまを。
てきとうなことをかくひとには
とてもまかせられません。
にじ、てきとうなことかかないもん。
ねっ?
おにいちゃんも
よくわかっているでしょう?