立夏

『たのしいことが』
もうすぐクリスマス。
立夏にとっては
一年で一番楽しい季節。
もちろん──
一番楽しい季節が
いくつあってもいいということは
いったん置いといて。
とにかく、してみたいこと全部
今のうちにやっておかないと──
後悔するような気がしているから。
ここ最近の立夏
いつもと違う。
お手伝いをして
おだちんをもらって
わくわくして──
してみたいことを
思い浮かべているということだ。
はー
お手伝いの手が
いくらあっても足りない季節。
このままでは立夏
どんなお手伝いの依頼だって
うまく乗りこなして──
ついには小金持ちになり
なんでもできるように
なりそうだ。
お姉ちゃんたちは──
そんなにがんばっていると
つかれるよ、
というけれど
オニーチャンはどう思う?
こんなに楽しい時期に
立夏が付かれて動けないということが
あるだろうか?
ううむ──
それは確かにありそうだ。
いや、あって当たり前なのに
それなのになぜか──
クリスマス前にへばる立夏なんて
誰も見たことがないのだ。
今日も西へ東へ──
輝く星空の下でも駆けまわる。
このままでは世界中のどこでも
立夏のお手伝いを必要として──
遠い国のサンタさんだって
うわさを聞きつけるかもしれない。
一度くらいは
お手伝いをしてみたい──
やっぱり、子供時代を一度は過ごした人たちの
永遠の夢だよね。
お手伝いリッカ
どこへ行く──
まだ、もう少し休まず動いてみたいって言ってるよ。