『ワンダーランド』
まるで
みごとな
ゆめのようだと
みんながいうよ。
まちはきらきら
かがやいている。
こころのおどる
すずのおとがきこえる。
カレンダーから
おかしがでてくる。
うれしいな!
まいにち
さむいから──
はやくかえって
あったかほかほかの
そらをだっこしたくて
みんながはやくかえってくる。
そらがあたたかいのは
もう、そういうものだからな!
いそがしいこも
おそとであそんでいたいこも
そらのおにいちゃんまで
さむいなー!
だったら
そらちゃんだな!
だっこだな!
そういって
はやくかえってくる。
いいことばっかりだ、
それが
クリスマスのちかづくころ。
さむいとき
かならずそうなるの。
むかし、
かがやくおほしさまをめざして
あるくひとも
そらをだっこしていた。
うまごやの
かがやくマリアさまも
そらをだっこしていた。
うまれてきたこも
おともだちかなにかだとおもって
そらをだっこしていた。
そうだったの!?
しらなかったー。
みんながおどろいた。
むかし
クリスマスのちかづくころ
そらもだっこしてもらいたくて
かがやくおほしさまをめざすひとと
ふゆのよるをあるく。
かがやくマリアさまにも
うまれてくるこにも
さむくてこごえるこどもにも
おうちにかえってくるおにいちゃんにも
だっこしてもらいたい
そらがいる
ふゆのころ──
そんなひが
もう、やってきたのだと
みんながおどろいている。
おもったよりも
うれしいことだと
みんながおどろいている。
そらもおどろいている。
そういうこともある。
クリスマスのちかいおうちには
そらがいるんだからね。